男の妬み
60代前半  静岡県
2016/09/22 23:40
男の妬み
今日もいつもの通り、昼から温水プールへ。

時折、雨が降る鉛雲に覆われた秋雨前線。

割と混んでいる。小学生は数人しかいないが、水中歩行する男女と

レーンで泳ぐ男女がほほ各々20人。

準備体操を終え、すいているレーン--でも2,3人は泳いでいる--に

仲間に入れてもらう。私を含めて4人、その中に凄く年を取った

お爺さんが、難破船のような泳ぎで進んでいる。年恰好は80前後。

私の前に、そのお爺さんが来た時、少し間隔をあけて私は、クロールを

泳ぎだしたが、向う端(25m)までに彼の足が目の前に。

止む無く、向うから泳ぎ手がいないことを確認して、左寄り、彼を

抜く。でも私は、100m(2往復)が精一杯。端っこで休んでいると

かのお爺さんは、何とか手をかいてというかもがいて、決して

休まないで、泳ぎ続ける。凄いスタミナである、強心臓でもあろう。

でも私のレーンは、私より上手な泳ぎ手ばかりで、かのお爺さんは

いつの間にか、隣のレーン(初級者レーン)に移って、泳いでいた。

どのくらい泳いで、いつ上がったか、私は気に留めていなかった。

しかし、プールから上がり、更衣室で男性3人が、例のお爺さん

のうわさ話をしている。スーパースタミナ親爺の決して止まらない

泳ぎ。1時間半くらい、泳いでいたという。「あの親爺、あんまり

長い間泳いでいて、プール内におしっこしていないだろうな」

「いや、きっといい気持ちでおしっこしたに違いない」とか

「だって1時間半、おしっこ我慢できるはずがない」と。

自分より桁外れに泳ぎ方が下手な癖に、いっこうに泳ぎを

止めようとしないお爺さんの脅威に畏敬の念を抱きながら、

下品な蔑視を抱く中年オヤジ達。

嫌だね、こんな陰口を聞くのは。

男の社会も女性の陰口と陰湿で変わらない。
コメントする

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…