母親の愛
母親が、まだ何もわからない子どもに話しかけている姿ほど、
清らかで美しいものはありません。
だがしかし、それらの母親の愛は、母親たちの人格から発する
無私の愛ではありません。
かなり冷たい人間でもエゴイストでも、わが子を可愛いと思う
本能的な愛を持っています。
もし人間に、この本能的な愛がないとしたら、多くの子どもは
到底無事に育つことは出来ない。人間からこの本能的な愛を
取り去ったら、一体どんな愛が残るのか。それほど人間は
愛のない存在だ、と言うことも出来ます。だからこそ、神は
人間に本能的な愛を与えられたかも知れません。
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さまざまな愛のかたち 三浦綾子より
昨今のこども虐待事件には、目にあまるものが多すぎます。