離婚のトレンド(1970年~2010年、司法統計年報より)
夫婦がどのような要因で離婚したかの推移を
調べた内容が、「夫婦格差社会」という本に
掲載されていた。
1970年から2010年までの10年間のスパンで
裁判所で離婚申立てした動機の主なもの3つまで
挙げてもらったものの申し立て総数に占める割合を
グラフ化したものである。
それによると
1970年(昭和45年)に比べて比率の上昇が
目立つ項目(原因)は
1.性格が合わない(男 52%->60% 女 31%->39%)
特に男性側の申し立てに多い。
2.精神的に虐待する(男 8%->14% 女 15%->25%)
3.性的不満(男 6%->12% 女 3%->10%)
逆に低下しているのは
4.異性関係(男 25%->18% 女 37%->24%)
5.同居に応じない(男 23%->9% 女 9%->2%)
男性・女性別にみると
上記で述べたように
男性は 「性格が合わない」が圧倒的である。
女性は、それに加えて「暴力をふるう」
「生活費を渡さない」などが目立つ。
2010年データでそれぞれ29%、25%であった。
恋愛をして「性格が合う」とからと結婚した者同士が
「性格が合わない」として離婚していく理由には
相手(男性であれば女性)のことを良く知らないで
結婚して見て初めて相手の欠点、短所が認識されること
である。よく言われるように恋愛している時には、いい面
ばかり相手にパフォーマンスして、いざ結婚して生活を
共にし始めると、相手に「アラ」が目につくようになる。
所謂、相手に「裏切られた」と感じる内容である。
既婚した経験者は、誰もが経験する内容である。
私が、このデータを見て、女性の性に対する不満が
ハッキリと数字に表れたのには、驚いた。
やはり性に対する相性があり、結婚前にしっかり
確認する必要がある。また結婚生活維持中にも
性に対する気持ちが変化していくので、それに
対しても夫婦がしっかり向き合う必要があると
思う。
2002年の離婚件数約290,000件をピークに
離婚件数は漸減(H28年 217,000件推定値)して
いるが、H28年婚姻件数(621,000推定値)に比して
35%という高率で推移している。
以上