ラブホな会話~⑫奈良~6/8
奈良のあいつは湯葉が大好き。
あゆ
「彦ちゃん、、
また湯葉買ってぇ~(´ 3`)」
宝来町のラブホからの帰り道です。
あゆの家に近づくと
言わなくてもそんな声が聞こえてきます。
大通りをそのまま走って
駅前の豆腐屋さんに寄ります。
時間的にいつもシャッターは半閉じで
店じまいの最中のところに
あゆはしゃがりこみ顔を突っ込むと
おばさんの長靴が寄ってくるんですね。
あゆ
「ゆばぁ~(´ 3`)4パックぅ~」
この日はあいにくの雨で
軒のない豆腐屋さんの表では
あゆは雫をあたまに受けながら
かるく雨に抗議しつつまってました。
彦
「あのうるさいやつが我慢して
ゆばをまっとるやん」
彦はそんな光景を
ほくそ笑んで眺めてました。
彦
「あいつ~
よっぽど湯葉が好きなんだ」
そんな女を見るのが
彦はすきだった。
あの傍若無人で
支離滅裂だったあいつが
たかだか1パック250円のゆばを
雨に濡れて待っている。
彦から5百円玉2つねだって
4パックの湯葉を持帰えり
1パックだけ彦に渡して
「あゆは3つだからね(笑)」
などと言いながら
小分けして
ティッシュで濡れた頭を
点々するのですね。
こんなラブホの帰り道
声にならない会話が
また一つ
彦点々~(´・ω・`)