４月１６日　仏滅
この仏滅の日にやつの娘の結婚式が執り行われました｡
これはなにかの巡り合わせなのでしょう｡
やつの亡骸（なきがら）を葬り去る前に･･･
せめて生きた気配の潜む家に･･･と
彼女たちが望んだ結婚式だったのです｡
実質的にはもう夫婦生活を始めていて､
後は晴れがましい挙式をやつに見届けてもらうばかだったのです｡
彼女達も奥さん達もどんなにかそうしたかったことか？

すみません｡
ﾜｶﾞﾏﾏな奴の言いぐさを思い出すと､涙が出てきます｡

それは･･･
一月ほど前､
やつがとんでもないことを言い出したのです｡
『わるい･･･おれの最後の頼みや｡
こいつもいっしょに式に参列さしてくれ｡』
奴が指さしたのは･･･
奴の愛犬でした｡
この１３年間というもの片時もはなれず､分身のようにかわいがっていたﾜﾝちゃんでした｡･･･
子供ぢみていますよね｡
自分の余命がもう数ヶ月だというのに･･･
動物も参列させてくれる式場が･･･この４月の１６日（仏滅）しかあいていなかったのです｡

････ﾊﾞｶなやつです｡

結局どうですか？
あとたったの一週間ですよ｡

逝っちゃいました｡

あの大津波で
たくさんの人が思いもかけず飲み込まれてしまったとき･･･
奴はこんなふうにいっていました｡

『順番がちゃうなぁｰ｡
俺は２年前から死ぬんが決まっていろいろ準備もでけたけど･･･
ﾎﾝﾏかわいそうやな｡
俺はまだまだしあわせやで･･･』

さびしそうに笑いました｡
僕も笑うしかありませんでした｡

今夜､

娘達の結婚式を見届けて･･･奴は本通夜でとむらわれます｡
そして明日本葬の運びとなります｡


明日
お別れです｡




････
この２年間､
男のくせにいい年こいて､ではありますが､ずいぶんなかされてしまいました｡（笑）

もともとこのような日記を書き始めたのも､もとはといえば､気を紛らわすためでした｡

ばかを言って
時にﾏｼﾞになって･･･
結構癒されたりするもんですね｡

ﾆｷ友がたくさんできました｡

今夜のお通夜で､さっくり笑おうとおもうんですよ｡
そして明日笑ってﾊﾞｲﾊﾞｲです｡


こんなもんで｡｡いいっしょ｡

いつまでも
想いに任せ
なき濡れば

浮かぶ瀬もなし
浮くものもなし


またこれからもよろしくね｡