とて～もむつかしいことです。


だって


つい今し方まで父であり

博識で物わかりの良いおじいさんが

どうも妙な言動をし始める。



妙だとおもっても

次の瞬間に正常になる。


そんなことがたまにあって

うすうす

えっっっ－？　　ボケ？？？


とか気になってはいても

それでも矍鑠（かくしゃく）としている父に向かって

奇行を問い正したり

咎めることをためらう。



何度もためらいながら

きっとちょっと勘違いとか調子がわるくて・・・

その内元に戻るよぉ－－－とか


頼りなく根拠のない願望にすがってしまうものだ。


今


僕の家内のお父さんがそのような状態に陥っている。




義父は家内の弟夫婦がすぐ側で面倒をみてくれているのだが。

ここ最近義父や義母から家内に頻繁に電話がかかってくるようになった。

家内はそのたびに小１時間かけて様子見に行く。



そして昨夜はさすがに困った風で首を何度もかしげながら

話し始めた。




またドンドン酷くなるみたい。やねん。
いつもやったらおとうとがなだめたら

（お－そ－かなあ－おれのかんちがいかな－）
って治まるのに・・・

今日はな

車いすに座ってるお母さんがおかしい言うて・・・

お便所の水で顔をあらいよるとか

訳の分からないことをいいだしよるとか言い出して

はよ病院へつれていけえ－

みたいな事言って大騒ぎするんよ。






それ－完璧認知症やんか

と言う僕の言葉をよそにそれでも


家内は首をかしげて



何でやろう何でやろうと繰り返す。

（もちろんこの現実を十分別つているのに・・・）である。




いやしやからあ－
はやく病院でみてもらわなあかんやろ－？



そうすると家内は哀しげにこう言う。


そう言うてもなお父ちゃんは

わしはどこも悪ない。

婆さんを看て貰え。

って言うこと聞いてくれへんねん。
同じく義弟も困ってるねん。




僕は家内をたしなめるようにこう繰り返す。

いやしやから認知症なんやろ？
解らない人の意見聞いてどうすんのよ？


等と言いながら

僕にもそんな気持ちは痛いほどわかる。


僕も同居して面倒をみている母が

夜中の３時に台所の電気を煌々と点けて

ゴソゴソしているときは

さすがにドキッ！！！とする。






でも
だから
周りはしっかりしなきゃ。



二人して考えあぐねた結果




とりあえず話しの解る義母に頼んで
義父の言うとおりに義母を病院に連れて行くから
一緒について行って貰うことにしよう。


苦肉の策だ。






認知症を認知するのは







ホントに悩ましく難しい。




みんなのために

しっかりしなきゃ