拝啓 雌豚様-5-
傍目とは全く違うのが
家庭の事情というものだ。
一見すれば建て売り住宅を購入して、
ホテルマンとしてそこそこの収入もあり
祖母とを交えての3人暮らしである。
ところがその実はというとゆきの所もご多分に漏れず、
父親の給料はそのほとんどが家のローンと
派手なオンナ遊びに消えていた。
生活は祖母のわずかな年金でまかなわれ、
それが底をつくと・・・
ゆきのアルバイをあてにされるのだった。
祖母が手を出せば精一杯で
1万円。
そしてまた1万円。
まだまだ親の愛情や関心が必要な
人一倍愛されたいゆきにとって
そんな自分に課せられた1万円は
とても重かったに違いない。
まだいたいけないゆきの真っ白な頬が日毎に
けばくなっていった。
そしてそのあどけなかった少女の顔が
夜毎の放蕩で覆われて
いつしか
甘い言葉で言い寄る男達の格好の餌食となっていくのであった。
コメント
2013/10/31 19:09
2. >>1 ひろりんさん
みんないろいろ抱えてますのですねぇ-。
返コメ
2013/10/31 0:39
1. 彦にゃん
何か切なくなるお話やなぁ
返コメ