尼崎ラブ行進曲~言い訳
男と女は
出屋敷界隈のとある創作料理店で
淡路産玉葱の丸ごと焼きを
食べていた。
それは文字通り
大きいたまねぎを
丸ごと焼いて
真っ二つに割斬った料理だった。
丁度半分ずつ取り皿に分けて
中から一枚ずつめくり出して
ポン酢に浸けて食べるのだ。
決して甘くもなく美味と言うわけでもなく
その口の中をサッパリさせてくれる食感に
男と女の好みが交わっていた。
そして一枚捲っては
おでことか指先とか口元とか・・・
お互いのどこかを垣間見て
なんだかベッドの延長戦のように
目と舌で嘗めずりあっていた。
この店は女の実家の近くにあって
女にとっては
最寄りの駅前を通りすがる度に
一度入ってみたかったお店でもあった。
このお店は
篦棒(べらぼう)にお高いわけでもないが
とはいっても
女の小遣いではそうそう入れるほど
安くもなかった。
勿論女がその気にれば
週2のアルバイトで行く
クラブの同伴やアフターで
小金持ちのお客さんにねだれば
もっと高級な料理を
ご馳走してもらえるのだが・・・
だが
女はそこでは
お酒の相伴に徹して
気を遣う相手と食事をするのは
好まなかった。
女
「持ち帰ろうと下心のある男に
奢ってもらってもねえ・・・美味しくないし
それなら自分のお金で食べた方がええもん。」
男
「えっ?それは喜んでええんか?
微妙やな。」
女
「鮃の薄造りと
あとローストビーフも
追加してください。」
こんな感じ。
遠慮しなくて喜べ~みたいな。(笑)
女
「この淡路の玉葱、ほんと美味しいね。
なんか血がサラサラになって、
気持ちもサッパリしていくみたいやん」
男
「・・・言い過ぎやろ?」
それはなんかの前振りだったのか
女は声のトーンを落として
思いがけないことを言った。
女
「あの頃は・・・
男なんてどうせみんな
やりたいだけやと思っていたから・・・
・・・言い訳やけどな・・・」
男
「えっ?」
女の声のトーンが低すぎて
音声とその意味が後をおうように
聴こえてきていた。
男
「えっ?えっ?あっああ~」
僕なんかに
言い訳なんてしなくてもいいのに
男はそう無言で
最後の玉葱をめくった。
ぴゅー♪
コメント
2016/01/17 21:13
13. >>12 宝飯度 心さん
雪かきかぁ~(´・ω・`)
大変ですね。
日々の鬱憤をリリースする
なんかいいアイテムを
ゲットしとかないとねぇー。
でも、逃避したところが
どんどんリアルに
成っていくもんなんですね。
これが・・・う~(*´ω`*)
返コメ
2016/01/17 21:02
12.
明日は大雪や~ハァ━(-д-;)━ァ...
現実逃避できる彦さんが
羨ましい(^ω^;)
返コメ
2016/01/17 20:20
11. >>9 ちゅろじゅん〓さん
あらまじゅんさんも~(*´ω`*)
僕の予想外に
玉葱を好きな人が多いんですね。
でも、確かに
どっちが美味しいかって聞かれれば
薄造りですよね。(笑)
返コメ
2016/01/17 20:08
9. 私じゃ、左手の桜鯛の方がメインや~♪ もちろん玉ねぎも好きやねん。意外論をかます姉御さんかも
返コメ
2016/01/17 18:59
8. >>7 ひろりんさん
あらま
ひろりんお姉さまも
玉葱党てわしたか。
あいますね。(笑)ヽ(・∀・)ノ
返コメ
2016/01/17 18:52
7. 淡路の玉ねぎ
ぴゅーに いいね〓ぽち
サラダに
加熱したらより一層甘うなって美味いわよ~
返コメ
2016/01/17 18:51
6. >>4 「みろく」(ガラケーです。)さん
あのしなっとした
不思議な食感と
独特の味覚は
後をひきますよね。(笑)
返コメ
2016/01/17 18:49
5. >>3 パク !さん
そして僕は
お姉さんと
付き合わせ~(*´ω`*)
返コメ
2016/01/17 18:45
4. >>2 湖山人さん
ネギ類は嫌いですが、玉ねぎは焼くと妙に美味です。
藁
返コメ
2016/01/17 18:43
3. あはは^^
左ゎ玉葱の
つき合わせゃね
返コメ