北新地~見廻り組~(´・ω・`) その2
小生は今まで
北新地なる
大阪一の繁華街に
足を踏み入れたことが
ありませんでした。
そこではなんとも
ゆく先が定まらぬまま
歓楽をゆくボヘミアンが
ネオンに舞う羽虫のように
裏路地へと消えていくんです。
あらまあちらにも
ほれまこちらにも
此処彼処の街角に
どう贔屓目に見ても
年端格好の似つかわしくない
おっさんとお姉さんが・・・
そう
おばさんとお兄さんではなくて
みるからに黄金持ちそな
おじさまと女子力満開のお姉さんが
バランスよく引っ張り逢って
まるで夜の蝶が
芋虫と戯れているようにさえ
映ります。←他人事ではないかも
北新地の境界線から
お金と痴情で結ばれた
おっさん達のネクストステージが
ここで繰り広げられて
いくんですね。←裸の王様なのかも
プロロプロロリ♪♪♪♀
ラインの無料通話が届いた。
『ねえ、今何処ぉ~?』
僕は北新地の一画に車を寄せて
ヘヤーメイクに走った彼女を
待っていました。
「さっき君を降ろしとこから
ちょっと前で停まってるで~」
『ああ、見えたわ~直ぐ行くね♪』
ところ狭しといきかうタクシーや
雑沓の中からぼくの車を見附けだす。
トントン♪
赤系のセミロングの毛先100ミリが
ナチュラルにカールして揺れていました。
この日の彼女の出で立ちは
カジュアルなチェックのシャツに
ニット帽とピッチピッチのデニムでした。
何処から見ても女子大生にしか
見えませんでした。←余計に目立つかも
僕はくらがりの車内で
いかにも若者ぶった振りをして
ついつい
端正な彼女の小顔を舐めるように
見てしまう←・・・
ここは
人目をはじく北新地
男が女の魅力を
女が男の財布を
堪能する夜の街
お腹をすかした子猫のように
彼女が言う
『あそこでもつ鍋~
食べよう♪
そして僕たちは
出勤迄の束の間
北新地の境界を離れました。
そんな
北新地の見廻り組
おっさん力乏しい
彦三治でした。