阪神神戸線
武庫川出口を降りて
国道2号線を横切ります。

武庫川の土手を右に感じて
ただひたすら宝塚へと向かう。

延々続く河原は緑の遊歩道が平穏で
耳元で囁くような小声でも聞き取れます。

ー「今年のツアーコンサートは
　　この週末で最後くらいか？」


「ううん　　　　
　　　　今年はあとまだ三回行くよ～」

ー「やっぱicon」？

「うん」

ー「じゃーいつもの愛知の友達」？

「そやでぇ～」

ー「なんとicon三昧やね
　　　　まあ同じiconにしても・・・
　　　　　　相棒がいるっていいよね。」！

「私もそう思う。」

ー「あの娘まだ
　　　名古屋のソープで稼いでやんの」？

「しやね、もう５年になるわ」

ー「そっかぁー、
　　　　あの娘も君と同じ25歳やね」？

「3000万貯めて海外生活するていうてたけど
　　　熱は覚めてしもたみたいや(笑)」

ー「iconかぁ～」？

「うん・・・
　　今、それしかないから・・・楽しみは
　　　あの娘も私も彼いないし、寂しいけど」

ー「・・・・・・・」

「・・・・・　・・・・・・」

ー「・・・」

「・・・・」

なに？
この沈黙は

話題をかえやなあかん


ー「僕ら、こんな風に毎週逢うようになって
　　　もう３年て・・・嘘みたいやな・・・」

「うん・・・早いね、」

なにか一つの事を繰り返して
月日がながれていくって
こう言うことなのかもしれない。

ー「君の両親はお見合いの話しとか
　　　　　　もってこないの」？

「全然ー
　　　　お母さんなんて
　　　わたしが気に入る男が現れたら
　　奇跡やわって言うてるし」

ー「おい？なんちゅう事を言う親や」

「わかってる。
　　　　わたしが我が儘やからな」

ー「・・・・・・・・・・（知ってる）」




振り替えれば

こんな我が儘な女が

もうかなり前から

こんな独り言を

ぼくの隣で呟いていた。


僕はずっと


彼女を家に送り届けるだけ


そして

僕の耳から

つぶつぶポロリ。(^^)