気の合う同僚と
船釣りに行ったという。息子から大漁だったと
クール宅配便で
ハナダイと真鯛が届きました。

息子殿

お前もしっかりと
自分の人生を楽しむように
なったみたいですね。

あの時
ろくすっぽ就活もしないで
耳や舌にピアスをして
「お父さん、もう一年留年して
　　ラップのバンドやりたいねん。」

などと言い出して・・・
卒業してから家業を継ぐつもりに
なっているようでした。

世間では複数の会社訪問をして
内定を取るのに血眼になっている時でした。

それは折しも不景気のどん底で
息子はその事を認識出来ていないほど
俗世に受かれていたようだったんですね。

その時僕は始めて
いちども見せたことのない
親の苦しい姿を息子に晒したんですね。

そして
折角のチャンスなよだから
幽明異境企業にチャレンジするように
諭しました。

もともと
親思いの息子でしたから
そんな親の窮状を始めて知って

暫くショックで落ち込んでいましたよ。

でも
それもほんの数日でした。

再び僕の前に現れたときには
あちこちのピアスを外して
髪の毛もカットしていました。

父親としては
それで充分ですよね。

ぼくは子供の前では
決して見せれない涙を
心のなかでぼろぼろ流しました。

そしてそれから
目から鱗がおちたように
息子は
でおくれながらも就活にばく進したんですね。

お陰さまで幾つかの製薬会社から
内定をいただけて
いまに至りました。


息子殿から
立ったばかりの新鮮な魚が
クール宅配便でとどきました。




あの息子から～(*´ω｀*)





お前のお陰で

僕は

人生の半分以上を勝ったような

そんな気分になってるよ～(*´ω｀*)。