オーラ
仕事が終わったあと、同僚と2人で帰ることになった。
だが体調がすぐれないので、無難な雑談をこなすのがおっくうで仕方がない。
で、なるべく喋りかけられないようにと、「オレに話しかけるな」オーラを醸し出すべく精一杯努力しておったわけですが。
うつむいて押し黙っている俺に対して同僚、そりゃあもうマシンガンのように根掘り葉掘り訊いてきて。
「ノッチさん、元気ないねえ」
「なにかあったの!?」
「悩んでることがあったら言っちゃいなよ」
「オレにできることがあれば何でも力になるよ!!」
「クヨクヨしてたってダメなんだから」
ますます疲労困憊して、もうなんともかんとも。
余計なオーラを出すんじゃなかった。