劣等感
自分の弱点や欠点を公言できることはカッコイイ、という風潮が昔からある。
確かにまァ、こういうのは自分自身を客観視できる力の証であり、自分のダメなところを認められる強さの証でもあるから、悪いことではないと思う。
しかし反面、自己言及されたその内容によっては、こりゃあ本当にダメじゃないかと感じてしまうことがある。
たとえば劣等感がそうだ。
「オレ、○○さんにはすげー劣等感を持っちゃうんだよ」
おそらくこれは事実なのだろう。
ただ、劣等感というのは相手に優越したい気持ちの裏返しであるうえ、相手が自分の手が届く範囲にいる(=同じ土俵にいる)人物であるという前提のもとに成り立つ感情である。
それが証拠に、ふつうの人はイチローなんかに劣等感を抱かないだろうし、ドラえもんや火星人に対しても同じくだろう。
劣等感を抱くのは同僚や友人、恋人といったあたりが相場ではあるまいか。
つまり、「○○さんに劣等感を持っちゃう」と公言することはすなわち、「オレと○○さんは同じ土俵にいるよね」と吹聴することに等しいのだ。
これはかなり恥ずかしい。
こんなことを言われた○○さんが気を悪くしたとしても当然である。
ちなみに俺自身、人よりも劣っているところなど山ほどある。
頭が悪い、人とロクに口をきけない、口をきこうとすればドモって痛々しいことになる、etc etc...。
それでも今は、これらの点に劣等感を持つことはまずないと言っていい。
自分の能力が世の人々とは全くの別次元に低いから、「人と比べる」という発想自体が根絶されてしまったんである。
ああ小生も、できることなら劣等感とか持ちたいよ!
でも無理なんだよ!!
だから、「オレって顔に劣等感があるんだよね」なんつってる人に出会うと、口では「そんなことないってー」なんてヘラヘラしつつも、内心では反射的に毒づいてしまう。
「劣等感っておまえ、誰と比べてだよ。全世界の人類と比べてか!?」「みんなと同じ土俵にいるってことを言いたいのかよ!!」と。
…とか言いつつ、たまに軽い若ハゲの人なんかに出会うと、もやもやとした劣等感を抱いている自分がいたりもするわけですが。
劣等感を抱いている自分に気づいたら、いつもあわてて突っ込んでいる。
「てめえ、劣等感を持てるようなタマじゃねえだろ」「相手を自分の土俵に引きずり落とすなよ莫迦」と。
ま、劣等感持ちは、勝負を降りてないという意味では前向きで素晴らしいんでしょうけれど。
…フォローっぽいことを書いてまとめようとしたら、余計に感じ悪くなったところで失礼いたします。
コメント
2020/05/27 4:10
3. >>2 ノッチさん
激しく共感(≧▽≦)
ねー、そうですよね。
返コメ
2020/05/26 23:53
2. >>1 福助さん
僕もそうですね。
「どうせ~だし」みたいな事を言う人は男女共に大嫌いです(>_<)
返コメ
2020/05/26 11:59
1. 私は自虐的な人や、「私なんか~~だから」というアピールする人は、「そんなことないよ」って言葉を待ってる浅ましさが垣間見えて嫌いです。承認欲求乞食です。そんな人には、「そうなんだー」しか相づち打ちません。ネガティブな人嫌い。感染したくないから。
返コメ