親しみやすい文書
仕事で社外向けの文書を作ることになった。
そこで張り切って、精一杯大風呂敷を広げた文面を考案したわけでありますが(下のような文面。内容は若干変えてあります)。
『二十一世紀における将来展望とグローバル化を見据え、より幅広い顧客の獲得に邁進するとともに、サーヴィス内容の一層の充実を目指して研鑽に励む所存であります。』
上司に提出したら「こんな小難しい文章じゃ誰にも読んでもらえないよ」と一蹴された。
「内容はこれでいいから、もっと楽しげで親しみやすい感じにできないかなァ」。
こういうことなら簡単である。
数秒あれば変えられる。
『二十一世紀における将来展望とグローバル化を見据え、より幅広い顧客の獲得に邁進するとともに、サーヴィス内容の一層の充実を目指して研鑽に励む所存であります。やっほい。』
修辞法に基づいて考えると、語尾に感動詞を持ってくるのが効果的である。
ただし、「ヤッホー」などは軽薄な印象を与える危険性があるため、やや控えめに「やっほい」をチョイス。
これで「内容はそのままに、楽しげで親しみやすい」文書の完成である。
将来遺言を残す機会があれば、この手法を使おうと思う。
心中を正直に吐露しつつも、重苦しくなりすぎない、親しみやすい遺言を実現したい。
『息子よ、お前がこれを読んでいるということは、わたしはすでに死んでいるということなのだろう』
↓
『息子よ、もしかしてワシ死んでるのかな!?いや、こりゃまいったね!わっほう』
小難しい遺言をしたためたばかりに誰にも読んでもらえないのはイヤだからね。