手折る
40代後半  福岡県
2012/05/18 7:07
手折る
時折
本なんか読んでますと
嗚呼
日本語って、こんな素敵な表現があったんだよなぁと再認識させられることがまだまだあります。
かつて日本人は
“花ぬすびと”という趣ある言葉を作りました。
咲く花の余りの美しさに魅了され
思わず手折ってしまうということがありますよね。
これとて
それが他人の敷地内のものであれば盗みの行為であることに違いはないのです。
でも
趣を愛するその心の美しさに免じて
それは許してあげましょうよ…と。
だから
“花ぬすびと”は観て見ぬ振りしたげましょう
なんて
本当
昔の日本人って優しいんですよね。
ただ
最近は
桜泥棒なんて
敢えてそれで商売しようとか
ムシャクシャしたから
花を滅茶苦茶にしてはらいせしたとか
到底許せない行為も多いですから
そんな“花ぬすびと”なんて悠長なことは云えないなんて言われたら
確かにそうかなとも思ったりする訳です。
然し
花を“盗む”とか“折る”とか“千切る”とか“散らす”とか“抜く”とかいう表現に比較して
“手折る”という表現は
出来るだけ傷つけない様に丁寧に配慮しながら
優しく優しく折ってゆくという感じがする
これ又美しい日本語です。
コメントする

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…