山田長政他
40代後半  福岡県
2012/08/25 7:14
山田長政他
7月の後半は
山岡先生の全集では唯一の短篇集を読みました。
山田長政や親鸞の末裔や黒船懐胎、頼朝勘定なんていう感じの作品集です。
山田長政については教科書で
江戸時代初期に東南アジアの“日本人町”で頭角を表した的な記述しかなく、彼を題材にした小説も他に読んだことがなかったから新鮮でしたね…勿論、この作品自体は“読み返し”ですが…
直情径行で気がいい長政が、女房の裏切りや幕府の隠密の策略に遭い、もがき苦しみ乍ら海外で生きる道を探り当て、冷静沈着な判断力でのし上がってゆくのですが、最期は又人の良さから謀られ毒殺されるという…何とも考えさせられる短篇でした。
他の作品も
良かれと思って行った行為が結果として他人の利害に抵触し、引いては恩義ある人への迷惑へ繋がってしまうという様な話が多い印象です。
日本人ってのは時代を超えて、一種の“潔さ”を持っていたんだということや
責任をとるというのが如何なることなのか
なんていうことを考えさせられる短篇集でした。
同時に
ひょっとすると
現代のこの国を動かしている人たちに一番足りないものなのかなとも…
山岡先生の作品はもっと政治家達に読まれるべきですね。
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