水谷豊の『赤い激流』毎朝コンクール第2次予選課題曲。
私のこの曲との出逢いでした。リストによって教会の鐘が鳴り響く様子を音楽にしたというこの曲は、ピアノ曲としてはとても難易度が高いものらしく、それに悲惨な状況の中果敢にチャレンジする水谷と宇津井健のドラマ世界に引き込まれる様に毎週聴いているうちに大好きな曲になってました。
軽快に跳ぶ様なメロディーラインの中に強弱をくっきりさせた曲調は時に激しく時に優しく、私のその時々の気分に応じて響いてくれるのです。
ピアノ独奏は中村紘子さんの優しい音が好きでしたが小山実稚恵さんと云う若く美しいピアニストのアルバムと学生時代、偶然に出逢って以来、彼女のファンにいっぺんになってしまいました。
才能は必ず受け継ぐ“流れ”というものがあるのだなと感じたことを覚えています。
小山さんのラ・カンパネッラ…流石にあれから20年の歳月を経て、益々熟達を感じさせる名演奏となっています。
ドラマにハマっていた小学生時代や酒と野郎に囲まれながらも汚い下宿で夢見心地にクラシックアルバムを聴いていた大学時代を両方想い出させてくれます。
音楽はタイムマシーンなのかもしれません…