さくらほろほろ
40代後半  福岡県
2014/09/14 8:16
さくらほろほろ
あれは、もう30年も前になるでしょうか…
好きな人に六に話しかける勇気も持ち合わせてなかったヘタレな私は、初めて親元を離れて独り暮らしを始めました。
神様はこんなしょうもない少年にも少しの倖せを恵んで下さいました。
引っ越しの準備に乗った列車で好きだった人と偶然逢えたのです。
心臓が飛び出す程の想いで声をかけ、夢中で喋り、気がついたら…同じ県だけどかなり離れた彼女の新住所をゲット出来てたのです。
声もかけれなかった中学・高校時代は諦め気分で普通に過ごせたのに、不思議なもので中途半端に話したりすると、リアルに胸の中が彼女で一杯になって来ます。
幾日か眠れぬ夜を繰り返し、大学生活に慣れる迄のホームシックにもかかり…若い心は折れそうになりました。
そこで私は清水の舞台から飛び降りる気持ちで彼女に手紙を書きました。
ラヴレターでない日常会話の今ならメールみたいな。
優しい彼女はキチンと返事をくれました。
嬉しくて嬉しくて、またまた手紙を書きました。
恋人でもない男の手紙に彼女は3通目迄付き合ってくれました。
さくらほろほろ舞い散る頃に…返事が途絶えました。
漸く新しい友達も出来た頃のお話です。
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