お線香をあげに行ってきた
40代後半  岐阜県
2019/09/01 18:24
お線香をあげに行ってきた
朝、故人の実家に3時に行きたい旨を連絡した

知り合いの和菓子屋さんで水羊羹を買って

他の友達と合流して

故人の実家に


久しぶりだから

行ってみたら…

あれ

建て直されて本宅が小さくなってる

インターホンを押す

出てきたのは

中年のおばさん

すると

それは本宅の方ですと言われて


言われた方に行くと


懐かしいプレハブは未だにあった



あっちです

と指を指された

その先には…



なんと



大豪邸が


その女の人は場所だけ指をさして行ってしまった(どうやらお兄さんの嫁さんでさっきの家は長男宅になっている)


そこで再びインターホンを押す


出てきたのは

家の中を歩行機でやってきたお祖父さん

あいつのお父さんだな



中庭まである

大豪邸

びっくりするくらいの大豪邸

案内されたのは和室だったが

ちゃんと3時に行きますのでと電話をしたのだが

部屋は蒸し暑い

閉め切ったまま

そして

その立派な和室にそぐわぬ遺影と小さな道具

今まで見たこともない貧相な…


ロウソク立てすらなく

もちろん焼香も出来ない

お線香に火をつけ

奴の遺影を見る


良い顔をしていた

あんな写真あったんだな




法名を見たら


あんなに短い法名があるのかと思えるくらい

短い法名



そのご老人としばらく会話をし

自己紹介と

少しばかりの昔話を




この広い豪邸に一人住まいとは思えないが…


誰か他に出てくる気配はない

年齢から察すると

さっきの女性が(長男の嫁さんであろう)

お茶を入れてくれる気配も

この本宅に住む他の家族がもてなしてくれる気配も皆無



じゃあ

そろそろと

その豪邸を後にした




僕の勝手な想像

七日参りもやってないんだろう


葬儀も

家族葬じゃなく

密葬だったんだろう

もちろん

喪中の札もない


あの

本宅と長男の自宅

両方足せば…


一億は下らないだろうな



奴に言えば良かったなと

生前贈与はできなかったのかと




結局

長い付き合いだったが
中学で知り合って以来


奴の家ではお茶の一つも出していただけなかった



奴には…

死んでも居場所は無かったんだなと


改めて知った


今まで喫茶店で集まったメンバーで久しぶりのおしゃべりをしていた


49日には

お経をよんでやるよ
コメントする

コメント

50代前半  岩手県

2019/09/02 8:09

3.  >>2 岐阜のよっちゃんさん
近づきたくてもこれでは。
愛のない家庭に、果たしてこれで家庭と呼べたのかとため息しか出てきませんね。

40代後半  岐阜県

2019/09/02 7:46

2.  >>1 メッセージ70さん
どうして、あいつは、あんなに?

実家に近づかなかった理由がわかった気がするよ

50代前半  岩手県

2019/09/02 7:35

1. あまりに寂しいですね、涙が出て来ました。

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…