不倫の結末 11
40代後半  岐阜県
2013/09/13 16:42
不倫の結末 11
山頂までは、険しい…

ゴツゴツした山道が続く。

僕はその時、何を履いていたか覚えていないが…

美里のパンプスは、鮮明に覚えている。

彼女の手をしっかりと握り、一歩一歩歩いた。

彼女の手から伝わる温もりが嬉しかった。

ずいぶん寒く感じたが、それがより温かさを感じさせた。

山頂に着いた。

そこからは、琵琶湖が見えた。

僕は、美里に…

「ほら…あれは何だ?」

( ん~んと…

日本海。)


「ワッハッハ…

バカだな~

琵琶湖だよ~

滋賀県の人に怒られるぞぉ~ 」

( そっかぁ~ )


そんな、下らないやりとりが…

愛しさを増幅させる。

周りに人がいたが…

後ろから、両手で包む様に抱き締めてしまった。


キスをしたい。

そんな衝動に駆られる。



僕は、寒いのは大丈夫だが…

美里は、この時期の服装だ。

かなり寒い筈だ。


「寒くない? もう降りようか? 」

(大丈夫!)

そうやせ我慢する美里の手を引いて、再び来た山道を下っていった。

車に戻ってきて…

車内で抱き合い唇を合わせた。



明日へ続く
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