むかしむかし…あるところに
40代後半  岐阜県
2014/12/10 15:02
むかしむかし…あるところに
与平という気の良い男がおっかぁと住んでおった

おっかぁは織物を織って、与平は炭を焼いて町に売りに行って生計を立てておった

その日は、炭も全部売れて帰るところだった
見ると…

とても美しい鶴が猟師の罠に掛かっていて、それを猟師が捕まえるところだった

与平は猟師に炭を売った金を払い鶴を買ったそうな

そして…

その鶴を逃がしてやった

手ぶらで帰った与平に与平のおっかさんは、「また作って売ればええ」そう言った

そんな人が良い親子であった


その晩

脚を怪我をして難儀をしている若い娘が訪ねてきた

名前を つう と言う

そりゃあ難儀だろうと、与平はつうを温かいが粗末な料理で迎え、寝床を準備してやった

翌朝…脚の怪我が治るまでいたら良いとおっかぁと与平が言うと

つうは涙を流して喜び…

怪我をした脚で、家事を手伝い、献身的に尽くしてくれた
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