ぺぺの話 8
ぺぺ5歳の夏
それは突然だった
とても蒸し暑い夜を過ごした
翌朝
ぺぺは
動かなくなっていた
ぺぺ…ぺぺ…と声をかけても…
ぺぺはまるで寝ているようだ
聞いてはいた
パグ犬は暑さにも寒さにも弱い
エアコンの効いた部屋で飼わないといけないと
しかし…まさかだった
室内の玄関先にぺぺのベッドを置いて
自分たちは涼しい部屋にいた
「暑かったね
ごめんね…」
もう
もう、悲しい思いをしたくないからペットは要らないね
そう話していた我が家の住人だった
今まで何頭も犬を飼い
その死に何度も立ち会ってきた
何度も遭遇してきたが、やっぱり家族も年をとったんだな
そう思った瞬間だった
まだ続きます