むかしむかし 続き
けたたましく泣く鳥の声を聞いた
そこには罠にかかった鶴を捕まえようとする猟師の姿があった
罠にかかっていたのは白くて美しい鶴であった
与平は近づき
猟師に炭を売った金を渡しその美しい鶴を買い取った与平は
その鶴を逃がしてやった
足を傷つきながらも鶴は飛んで行った
逃がしてやった与平の顔を見つめながら飛んで行った様に与平は感じた
「もう罠に掛かるなよ」そう声を掛けた与平であった
家に帰った与平はおっ母にその話をした
おっ母は
「炭はまた焼けばええ」と与平の優しさを責めなかった
その晩の事
突然、旅の娘が訪ねてきた
娘は足を怪我していた
与平もおっ母も気持ちよくその娘を招き入れた
つづく