むかしむかし 続きのつづき
娘は つう といった
天涯孤独の身の上ながら遠縁の親戚を頼って訪ねていく旅の途中だといった
その旅の途中で足を怪我し与平の家に助けを求めたのであった
足の怪我が治るまでと与平もおっ母もつうを泊めた
つうは人柄もよくおっ母は気に入り
白くて透き通る様な肌に与平は恋をした
つうの足が治り旅立つ頃にはおっ母がつうに言った
与平の嫁になってくれないかと
つうは涙を流しながら
こんなどこの馬の骨ともしれない私を嫁になんてと
つうは、そのお礼にと
家の機織り機のある部屋に入り
お礼の品を織るからと
こう言った
「絶対に中を覗かないで下さいね」
そう言った
与平もおっ母もその晩はつうの言い付けを守った
カタンカタン
音がするが
決して覗かないという約束を守った
与平はあの白い肌を抱けるならと
必死に我慢した
こうして夜中中音は続いた
つづく