岡山の南部は川が多く、水路も非常に発達している。
従って、そこにたくさん生息するフナを使った料理が
岡山の郷土料理「ふなめし」として昔から食されてきた。
自分はこれが大好きである。
出汁がきいて実に美味い。
しかし子供の頃は、フナなんて不味い臭みのある魚を食べるなんて
貧乏の最たる食事としか思えなかったから
コレを食事に初めて出されたとき
「こんなモン食えるかぁー
」って母に対して声を荒げ
ふなめしを食べなかった。
母はそれを聞いてサメザメと泣き、
自分が大人になるまで二度と作らなかった。
しかし、大人になって改めて食べてみると
これが実に美味しい
今だって、このフナのミンチはとても面倒だし
売ってるスーパーもハローズくらいかな?
しかも高い。
きっと母は子供たちに岡山の郷土料理を食べさせてあげたい一心で作ってくれたに違いない。
決して貧乏だからじゃない・・・そう思ったとき
自分は母に対する懺悔の気持ちでいっぱいになり
子供の頃、酷いこと言って母を悲しませたことを土下座してでもお詫びしたい
そう思っている。
何にしても、岡山県が誇るべき郷土料理であり、自分には世知辛い思い出の料理でもある。
先日放送の県民SHOWでは、この料理を紹介して欲しかった。