もうその答えは､先だっての尖閣諸島問題でだいたい分かったと思う｡

普天間基地は米海兵隊の基地｡

海兵隊とは敵陣に最初に乗り込み､部隊を展開､その地を確保することにある｡

従って常に前線にある部隊と言え､戦略的に重要な拠点に即応できる位置に基地がないと意味がない｡

では現在日本に置いて戦略的に重要な地点とは一体どこであろう？

それはｽﾞﾊﾞﾘ尖閣諸島を含む南西諸島群から沖縄にかけての地域である｡

特に尖閣諸島は中国からしたら喉に突き刺さった位置にあり､中国海軍が太平洋に出る航路のまさにその先端｡

しかも７０年代に入って石油資源のこともあり領有を主張している｡

今回の尖閣諸島問題で､中国の領有に対する意志の強さをまざまざと見せつけられた｡

それからすると､漁船も海軍の一部として一体となって行動している彼らなら

漁船に上陸部隊を忍ばせて､一気に数百人規模で魚釣島に上陸､島を占拠って事態も十分考えられるだろう

そうなると海上保安庁はもちろんのこと､海兵隊のない自衛隊ではもうお手上げである｡

ただし沖縄に米海兵隊があれば､すぐにﾍﾘに海兵隊を乗り込ませ魚釣島に展開ということも可能だが

これが県外となるとﾍﾘの航続距離を超えてしまうので

いったん九州の佐世保にある強襲揚陸艦を出動させなければならない｡

そうすると尖閣沖に派遣するのに最短で数日を要し､その間に中国軍は防衛体制を万全なものにして晴れて実効支配は完了するって訳である｡


もし､沖縄県の南に他の県があるとか

また普天間基地が陸軍の基地であるというのなら県外移設も検討の余地はあろうけど

こと海兵隊に限っては中国や台湾や韓国という東ｱｼﾞｱの重要な国々に対応するって意味でも

沖縄を外すことは現時点では考えられない｡

これを軽々に言葉にして憚らない政治家は､外交安保について何にも考えていない人たちだと言える｡