夜のとばりに。
50代前半  東京都
2017/04/22 1:55
夜のとばりに。
ずっと 言えなかったこと
ずっと 打ち明けられなかった想い

ジレンマが渦を巻くような日々でした

垣間見る 貴女の美しい容姿と
整った綺麗な顔立ちに 見とれて
立ち止まりそうになりながら

スッと、隠れるようにして
貴女の前を通り過ぎる

18の時の遠い遠い
昔話です ・・ 

当時のアルバイト先の
スーバーでの 昔話しです…。


何も無い素振りで
化粧品売り場の
貴女の前を 急ぎ足で通り過ぎていました

今日は、居るのかな…?
今日も、綺麗だな♪ と…

実は、貴女からの視線も
感づいて いたのです

でも、うぬぼれかな?って
自分の慢心を戒めて
貴女を 忘れようと 必死でした


そんな日を 何日繰り返したのか…
そんな苦しい胸の内を
どれだけ秘めていたのか…

胸が裂けるような片想いでした
好きなんだと 確信するまで …

どれだけの恋心を秘めて 
過ごしただろうか… 

そんなアルバイトに明け暮れる毎日
お隣の花屋のアルバイトの子に告白されて

その子と何度かデートを重ねて
その子の 初体験の相手となり
彼女を大切にしようと思っていたのです


そんな浮かれ気分で、学費を稼ぐために
好きな道での アルバイトでした

でも、イカれた奴でした・・

花屋の彼女に愛されながらも
気持ちは、想いは、目線は いつも

いつも・・貴女でした。

そんなある日

アルバイトが終わり
バイト先のスーバーのテナントの店長に
連れられて、とあるラーメンチェーン店へ
晩めしを食べに行った時です

奥の座敷席からは
賑やかな女性達の声が・・

貴女と化粧品売り場の同僚の
女性達の声でした

貴女と目線が合います …
貴女の 目線が 私に向けられてます
間違いありません!

18の若造です それからは・・
ドキドキして、ラーメンが喉を通りません

店長は、支払いを済ませて先に店を出て
ご家族の元へ まっしぐら~

恐妻家の店長でしたから…

一人残されたカウンターで
ラーメンを食べ終えて、一服していると
貴女も身支度を整えて お支払を済ませて

・・ ・・

私の後ろを通り過ぎるときに
声をかけてくれました

「お疲れさまでした♪」

やった~~!
貴女は 私を見ていてくれたんですね♪
ちゃんと覚えていてくれたんですね~

すると、一緒にいた貴女の同僚さんも
「あっ!この子○○○ショップの子でしょ~」
「お洒落で、格好いい子よね~~」と

からかわれました…

そして 貴女は、そっとメモを渡して
くれましたね

同僚さん達は メモを渡したのを
気付いていたのに ・・
気付かなかった振りをしてくれましたね

ラーメン屋さんを出た後の
貴女の残り香が とてもとても
印象的でした


耐えきれず、カウンターで
メモを開けると 貴女のフルネームと
電話番号が 目に飛び込みました!


やった~~♪
貴女から こんなアプローチが
あるなんて 夢にも思っていませんでした

そして・・
「いつも、見ていたんですよ」
と、メモに添えてありました…

それから、お付き合いが始まりました


貴女とは、真剣にお付き合いがしたくて
花屋のアルバイトの子には
きちんとお別れの話しをしたのも
覚えています

貴女は私より 8つ歳上の
大人の女性でした

溺れました とことん貴女に溺れました

貴女との愛に 溺れて 浮かれて
調子に乗って 貴女を愛しました

貴女には、婚約者がいましたね
でも、関係無かったです!

そんなの関係無いって
貴女を独り占めして、いました ・・


大人な女性から セックスを
教わりました…

ただ、荒々しかったセックスから
女性の喜ぶ部分を を教わり

愛撫の仕方を教わり
愛の囁き方も教わりましたね

婚約者に取られたくなくて
貴女の体中にキスマークをつけたり

貴女の休みに合わせて
私もアルバイトを休んで

私の安アパートで
1日中愛し合って、いました…


そんな、貴女の変化に気付いた
婚約者は 結婚式の日取りを前倒し
したのでした

それから、貴女と4日間の
愛の逃避行が始まりです!

貴女からの婚約者と「結婚したくない、」
との、叫びに 
2人は 結局4日間だけの愛の逃避行の
始まりでした


大きなボストンバッグとスーツケース
を両手に持って ~
貴女は 私の安アパートに来てくれました

その日のお昼ご飯は貴女の得意な、
ミートソース♪だったのを忘れられません

美味かったなぁ~~♪

お風呂も一緒
買い物も一緒
もちろん、シングルベッドで
寝るのも 一緒です

手を繋いで買い物するのは
とてもとても、自慢でした

美しい貴女と一緒でしたから
朝起きると 隣に貴女がいました

おはようの キス
そして、裸になり
夜まで愛し合いました


3日目の朝
起きた私が見たのは
涙を流して薄目を開けて・・

私を見つめていた
美しい貴女でしたね

涙の訳を聞くと
「大好き」と、囁いてくれましたね

そして、私は決心しました
「俺と結婚しよ!」

貴女は 号泣して
私にしがみついてきました

それから、また夜中まで
愛し合いました
とことん愛し合いました


ふと、4日目の朝
目を覚ますと
貴女はいませんでした

ボストンバッグもスーツケースも
見当たらなくて
貴女の姿も 何処にも見当たりません
・・

片付けられたテーブルの上には
貴女からの書き置きがありました

「戻ります
 愛しています。」





察しました
そんな気がしていたのです
そんな朝が来るのではないかと
怯えもあったのは、事実です

貴女は … …
婚約者の元へ戻ったのです

それからは、飯も喉を通らず
いや~~荒れました!
荒んだ生活になりました


痩せて痩せて
どうしようもなく せつなくて…。

夜も眠れない日々が続きました


決心して、アルバイトに戻った時には
貴女は 退職されてました


今でも時々、眠れない夜のとばりに
こんな昔々の話しを
思い出したりします

貴女は今頃 どうされてるのかな?
私は 来月 また歳を重ねます

8つ上の貴女は
今頃 どうされてますか?

貴女は夜のとばりに
何を思い出されて …いますか?

私は相変わらずです が・・
貴女への感謝の気持ちは忘れていません

おやすみなさい。
コメント不可

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