【怪談】踏み切り
僕は基本、夜勤なので、だいたい昼前まで寝ていますが、今日は(もう昨日か)なんとなく朝目が覚めまして。
朝といっても9時ごろだけど。
何となくスマホをいじっていましたが、ふと銀行に行く用事を思い出しました。
銀行は、自宅から徒歩で15分程度の場所にあります。
普段だと歩くのメンドーなんでクルマで行っちゃうとこですが、この時はなぜか歩いて行こうと思いました。
身支度をして、外に。
あまり寝てないせいか、ボンヤリしながら歩いていると、踏み切りに差し掛かりました。
銀行は踏み切りを渡った先です。
渡ろうとすると、
カンカンカン…
音がして、遮断機が降りはじめました。
あ、電車が来るんだ。
ボンヤリしながら足をとめ、遮断機が降りるのを眺めます。
そのまま、電車の通過を待とうとしていたのですが…
「ディーンさん!!」
突然大声で名前を呼ばれ、グイっと手を引っ張られました。
声の主は僕を引っ張って、踏み切りの外へ。
………!?
そう、僕は踏み切りの真ん中に突っ立っていたのです。
目の前を轟音とともに、電車が通過していきました。
あのまま立ったいたら、もちろん僕は電車に跳ね飛ばされていたでしょう。
「何やってんですか!?」
僕を助けてくれたのは、知り合いの女性でした。
怖い顔で僕を睨み、僕の腕を強く掴んだまま、彼女は言いました。
「ご、ゴメンなさい、ボーっとしてて…」
「ボーっとしてたって…踏み切りの真ん中で…死ぬ気ですか!」
「死ぬ気って、いや、そんなんじゃホントなくって…ボンヤリしてただけで…ホントごめんなさい…」
彼女は僕が自殺未遂をしでかしたと疑っていたようで、僕を落ち着かせようとしたのでしょう、僕を喫茶店に連れて行きました。
そこでしばらく話をして、どうやら自殺未遂ではなさそうだと納得してくれたようです。
「もう、朝からホント勘弁してくださいよ…私、寿命が3年くらい縮まりましたよ」
「いや、ホント申し訳ない…でも僕、ぜったい手前で待ってたハズなんだけどなぁ…」
「そんな事言ったって、現に中にいたじゃないですか…」
彼女は呆れ顔。
僕はペコペコ頭を下げるしかなかったわけですが…
思い返しても、遮断機が降りるとき、僕の視界には遮断機がふたつありました。
つまり、僕は手前にいたはずです。
それがどうして中にいたのか。
そこで、ふと妻の事を思い出しました。
実は妻も、同じ踏み切りで同じように遮断機が降りる中、踏み切りの真ん中で突っ立っていたことがあるそうです。
当時、妻は長女を妊娠中でしたが、お腹の中の長女がお腹を強く蹴って、我に返ることが出来たのだとか。
このとき妻は、明らかに誰かに呼ばれて、踏み切りの真ん中で引き止められた気がする、と言っていました。
僕の場合は……?
そもそも突然歩いて行く気になったのも、もしかして…
コメント
2018/09/12 8:56
6. >>5 ☆鯉桜★さん
うん、寝不足とか疲労状態はフツーに危険です(苦笑)
無理はしない、という事で。
返コメ
2018/09/12 5:59
5. >>3 ディーンさん
寝不足は、NGなんだね(>_<)
にしても奥さんまで同じ体験したなんて…。
踏切は危険だから…。
私も、気をつけよ。
返コメ
2018/09/12 1:52
4. >>2 ゆゆさん
いや、肝が潰れましたよー
そもそも寝不足で出歩いたらダメ!
フツーに危ない!
気をつけます。
返コメ
2018/09/12 1:50
3. >>1 ☆鯉桜★さん
いやほんと、気をつけなきゃ。
その踏み切りで大きな事故があったとかは聞いたこと無いけど、踏み切りって交通的にも、フツーに危険ですからね。
まぁボーっとしてたら別に何かに呼ばれなくても危ないんで、寝不足のときはウロウロしないようにします…
返コメ
2018/09/12 1:43
2. 怖い(T_T)
返コメ
2018/09/12 1:41
1. ((((;゜Д゜)))怖すぎます……。
歩いて行った時から、呼ばれたのかも(>_<)
気をつけてくださいね(>_<)
返コメ