【怪談】雨の古都
妻がまだ「彼女」だった頃の話なので二十年近く前のことです。
季節は春先だったと思います。
僕たちは二人で奈良に旅行に行きました。
彼女と二人で関西方面に行くと、なぜかいつも雨に祟られます。
このときもそうでした。
JRを降りると、土砂降りの雨。
しかし、雨の古都・奈良の町は、なかなか風情があって良かったです。
とくに、東大寺二月堂。
雨の中の古都の眺望は、なんとも言えない風情があって。
ただ、気温が低くてやや肌寒く、それはにはちょっと参りました。
雨の中を歩いて疲れた僕たちは、早めに予約していたホテルに移動しました。
貧乏旅行だったのでそんなに高級ではないのですが、わりと新しい、キレイなホテルでした。
その後、僕たちはいったん食事に出ましたが、帰ってくると疲れもあって、すぐにベッドにもぐりこんで寝てしまいました。
正確には、「すぐ」ではないですが。
まぁ、若い二人の事なんで(笑)
閑話休題。
深夜。
コツ、コツ、コツ…
足音がして、目が覚めました。
廊下を誰かが歩いているようです。
コツ、コツ、コツ…
足音はどんどん近づいています。
はじめはさほど気にしませんでしたが、なんだか寒気を感じてきたので、「コレはやばいかな…」と思い始めたそのとき。
ガチャ。
扉が開いた!?
オートロックなのに…??
コツ、コツ、コツ…
何かが近づいてきます。
気が付けば私は金縛り状態で、身動きがとれません。
そして急に胸の辺りに圧迫感を感じ……
「おはよう~」
彼女の声で目が覚めました。
夢だったのか?
しかし、彼女は続けて、
「昨日の夜ね、誰かが入ってきたよ。私、首絞められた…」
コメント
2018/09/22 14:12
4. >>3 ☆鯉桜★さん
その可能性もありますねー
僕は、妻がより感覚が強いので、同じものを強烈に感じたのではないかな、と捉えてました。
僕がせいぜいシャアのレベルなら、妻はカミーユ並みのニュータイプなんで。
↑
何の話かわからないって?
ガンダムです、すんません(笑)
ガンダム世代なんで(笑)
返コメ
2018/09/22 13:05
3. >>2 ディーンさん
コツコツと、ズシンズシンなら…もしかしたら2人いたのかもΣ(゚ω゚ノ)ノ
彼女の首絞めた、お化けとディーンさんの所に来ようとしたお化けは、別なお化けかもね(>_<)
2人が強いから…。
返コメ
2018/09/22 12:41
2. >>1 ☆鯉桜★さん
うん、妻の話では、足尾はコツコツって感じじゃなくて、もっとズシン、ズシン、て感じだったと証言してます。
ぜんぜん覚えてないけど、妻が首絞められた時に僕がムクッと起き上がったらしく、そうしたら消えたんだと。
返コメ
2018/09/22 11:58
1. 足音の主は、彼女を狙ったんだ(>_<)
って事は…ディーンさんを好きなお化けの焼きもちなのかな?Σ(゚ω゚ノ)ノ
にしても彼女も、ディーンさんも無事で良かったね(*^^*)
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