皆さんは今、快適な環境で生活をしてますよね

多少 交通網が悪いとか、買い物するのに店が遠いとかは有るかと思いますが
ただこの環境は先人達が長い生活の中で作られてきたのです

ただ自分が住んでいる北海道は少し違います

土地の開拓、都市間移動、そして北方防衛の為、短い期間で交通網を整備する必要があった

その為、相当な労働力が必要になり、一般人の他
監獄に収監された罪人、それに強制連行された朝鮮の人々・・・

作業は道路開発に留まらず、ダム建設、発電所建設などに劣悪な環境で労働させられた

その為、命を落とす人は相当数いたとのこと・・・

近年、旧国道３９号沿いを発掘調査をしたところ
人骨が数十柱発見された

中には・・・足枷が付いたのもあったとか・・・








Ｙ君が遅くなるということなので、先に出発した

少し吹雪気味だったけど、走行には支障はなかった

目的までは約一時間の距離｢いゃー この辺でこんだけ吹雪なら山はヤバイな｣
｢吹きだまりに突っ込むなよ お前一人で押せよ｣

｢なまら ひでー そんなことになったら、雪に埋めるからな｣

と下らない会話をしてるうちに山の麓まできた

そしたら冗談でないくらいにふぶいてきた

ワイパーをハイで動かしてもウインドウの雪が取りきれず、窓の端に氷つき始める
ワイパーにも氷が着き、ワイパーが浮いて拭き取りが極端に悪くなってきた

窓を開け、手を伸ばしワイパーをタイミング良く掴みフロントガラスに叩きつけて付着した氷を落とす！
何回も・・・何回も

前はホワイトアウトに近い状態

吹きだまりを乗り越えるたびに、一瞬視界ゼロに

やっとの思いで目的地の旅館に付いた・・・

｢いゃー なまら疲れた こんな吹雪は下では無いよな｣

｢さすが 旭岳だな 明日の帰りは大丈夫だべか｣
｢あー 腹へった 飯は何時からだ？｣

食事は７時３○分からであった


一旦、部屋に入り同部屋のＡに
｢ちょっと Ｙに電話してみれ｣
｢ああ してみるわ ・・・ ・・・ ・・・・・・ 出ないわ まだ話ししてるのかな？｣
｢まっ いいわ 後でまたかけるか めしの時間には間に合わないな｣

Ｙを待っていたら遅くなるので、先に食べることになった

まずは店長の挨拶と乾杯の音頭

腹がへっていたので、ガッツいてたべるそして飲む

満腹になってきて、やっとＹのことを思い出した。
｢おーい Ａ 、 Ｙにちょっと電話してみれ｣
もう自分は出来あがっていて陽気に言った
｢はーい｣

Ａも陽気に答える
でもＡは酒が飲めない、周りに染まりやすいやっだった

｢出るかな～ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ おう！ Ｙか？ 今何処にいるのよ？ あ？ 何処よそこ？ ・・・
埋まった？ 埋まるとこなんかないべや？
え？！ なんでそんなとこから曲がるのよ！？
まさかよ！！


やばいわ！！今行くからそこに居れよ！！！｣プチ

Ａの横で聞いていて、まさかの思いと、なまらヤバイと頭の中で呟いていた

｢Ｋさん(俺のこと)ちよっと引っ張りに行くわ、話し聞いていたら多分・・・



中○人墓地で埋まったみたい は・ははは｣
力無く笑ったあと若い社員を二人を連れて現場に向かった・・・







中○人墓地・・・

旭川近辺では最強の心霊スポットだ

北海道でも十本の指に入る絶対なにかが起きる場所である



戦時中、朝鮮から強制的に連行され発電所建設をさせられた、劣悪な環境のため相当数の人が無くなり、後年、供養の為に墓地とした場所なのである・・・



やはり噂聞いて、肝試しをする輩は後を断たない

そのつどガラスに手形が付いていたエンジンが掛からなくなる写真に人が写った・・・
などの話しは当たり前にあるところなのである




ただ自分は
｢冬だし、でないべ｣と
温泉に先に入いることにした・・・




風呂から上がり、自分の部屋に行く途中

何気なく宴会場を見たら…






Ｙが飯をたべていた

｢おぅ！元気か なんでそんなとこ行ったのよ？
はんかくさいな｣

と努めて明るく言って

｢まあ 飲め｣

とビールを注いでやった

Ｙはコップを持ちビールを注いでもらっていた・・・

カチャ・・カチャ・カチャ
何の音かと思い、音のする方を見た。


その音はグラスを持つＹの手が小刻みに震えて、瓶にグラスが当たる音だった
｢Ｋさん 車が埋まって迎えが来るまでに・・・


見たんです・・・｣

Ｙの顔は酒を飲んでいるのにも、かかわらず青ざめていた・・・