道化師(第2章)
30代半ば  宮崎県
2018/08/05 19:30
道化師(第2章)
お疲れ様です(^.^)

クレアの部屋から贈る
男と女の短編小説です。
昨日に引きつづき第2章
です。
よかったら読んで頂けた
ら嬉しいです♪



道化師【第2章】全6章



1ヶ月ほど文通が続
きますが!刑務所の
検閲にひっかかり途
切れてしまいます。


恵子は覚悟の上での
事で諦めますが!
一方の孝志は手紙の
内容から考えて途切
れた事に納得がいか
ず悩んだ末…


何かの力に導かれる
ように…
手紙に書いてあった
恵子の職場がある刑
務所へと向かうので
した。








""""""""


寮を出て電車で3時
間かけて○○刑務所
に着きます。



孝志≫
「お尋ねします。
刑務所内で、給食を
作ってる田村恵子さ
んに面会したいんで
すが!出来ますか?」


守衛≫
『内線電話で本人に
確認します。
お名前をもう一度お
願いします。』







守衛≫
『あの…そのお名前
の方は職員にも外注
業者にも居ないと言
う返事ですが!場所
は此処で間違いない
んですか?』


孝志≫
「はい!1ヶ月ほど
手紙のやり取りをし
ましたから間違いな
いと思います…」


守衛≫
『では手紙を送った
時に住所の後に続く
所属名を教えて貰え
ますか?』


孝志≫
「所属名って言うか
住所の後に続くのは
○○○○○○です」




守衛≫
『失礼ですが!この
記号とブロックナン
バーは受刑者の方で
す!受刑者との面会
なら最初からそうお
っしゃって貰わない
と困りますね!』






孝志は!茫然自失に
なり無言のまま会釈
して刑務所を後にし
ました…

駅までの道を障害あ
る左足を引きずりな
がら思い返します…


『3ヶ月文通が続い
たら結婚も前提にお
会いしませんか?』


あれは悪戯だったの
か?
それとも受刑者なの
を除けば本心だった
のか?

今とるべき最善の行
動は本人と面会して
確認する事か?

もしくは、犯罪者と
文通してたのなら…
もう関わらない事が
常識なのか?


駅に、着いた時には
後者を選択していて…
切なさがこみ上げる
中!
電車に乗り込み淡い
期待はもうしまいと
努めました。


でも心の奥には結婚
も前提に会うはずだ
った!
まだ見ぬ恵子に未練
があるのでした…











""""""""

それから2ヶ月が過
ぎて孝志は仕事中に
派遣先の会社の人事
課に呼ばれます。

何事かと応接室に入
ると派遣会社の総務
の人もいて、これは
契約期間内の派遣切
りだと覚悟しました。





人事課≫
『単刀直入に言いま
す!障害者6級をお
持ちですよね?

実は当社の障害者雇
用枠に空きが出まし
て、健常者の方と変
わりなく作業されて
出勤率も優良な有馬
さんを是非正社員と
して採用したいんで
すがどうでしようか

新しく障害者の方を
採用するより会社と
しては助かります』



孝志≫
「それは本当ですか

はい喜んでお引受け
致します」




孝志は、人生捨てた
もんじゃないと喜び
定時で帰ります。






寮に着くと手紙が届
いていて差出人を見
たら…
あの!田村恵子から
の手紙でした!!



孝志は封を切るか迷
います。

この手紙を読む事は
禁断のパンドラの箱
を開ける事になるよ
うな気がし今からの
人生を左右する岐路
に立たされる予感が
しました。

派遣社員を真面目に
続けて幸運にも掴ん
だ正社員への登用★
今、恵子と関わって
災難が降りかかった
らどうしよう?




それとも、もしも!

想いが心を弄ぶかの
ように目まぐるしく
駆け巡ります。













""""""""

長い葛藤の末!決断
しました。

僅かでも望みがある
ならば騙されようと
も!まだ見ぬ恵子に
運命を委ねようと!


孝志は、吹っ切れた
気持ちで封を切って
手紙を読みました。



『前略、ご無沙汰し
てました。あれから
事情があって手紙が
滞りました。
仕事も退職して今は
仮住まいから手紙を
書いています。
会う約束をまだ覚え
ていましたら、この
アドレスにメールを
頂けませんか?

日曜までにメールが
ない時はそれが返事
と思って諦めます』




孝志は、もう賽は投
げられたと書かれて
あるアドレスにメー
ルします。




しばらくすると返信
がきて電話して下さ
いと番号が書かれて
いました。


孝志は躊躇わず発信
ボタンを押します。







""""

「もしもし有馬孝志
です。
田村恵子さんの携帯
でしようか?」



『孝志さんですね♪
恵子です有難うござ
います。
初めて話すから緊張
します…
実は今、名古屋駅近
くに居ます。
これから直接会って
お話をしませんか?
大変困っています!
助けて下さい』








孝志は不確かな渦に
身を任せ…
豊田市から名鉄に乗
り名駅へと向かいま
した。



■第2章終わり■
【全6章】

運命は我らを幸福に
も不幸にもしない。
ただその種子を我ら
に提供するだけであ
る。
 【モンテーニュ】

作)クレア
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コメント

30代半ば  宮崎県

2018/08/05 20:33

5.  >>4 好位置さん
ありがとうございます(^.^)
急いで書きます★(笑)

ひろ[退]
50代前半  東京都

2018/08/05 20:31

4. 二人の運命が気になります!(*^^*)
続きをはやく読みたいです!(*^^*)

30代半ば  宮崎県

2018/08/05 20:10

3.  >>2 FUKU 改め ホニャララ 改め summer season[芽][ハートたち(複数ハート)]さん
ありがとうございます(^.^)
イチゴパンツさん(笑)

間違い、プロフィール見てね★

2018/08/05 19:59

2. 

サイコロは投げられました

クレア文庫第三話
期待しています

プロフィール見てね(^_-)

ぬこ[退]
30代半ば  神奈川県

2018/08/05 19:32

1. 可愛いムラムラ

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