ミステリー短編小説

■籠目籠目■
【第１章/全11章】


また今夜も静寂の中
‥
当たりまえのように
日付が昨日から今日
へと変わりました。
加奈は、恐怖に怯え
ます‥


昨年の春に宮崎から
大阪の大学に進学し
て、だいぶ落ち着い
てきた１１月の末ぐ
らいから毎日毎晩！
同じ夢を見るように
なっていました。

最初は、さほど気に
していませんでした
が先週からその夢が
少しづつ進展をし‥
最後には呪い殺され
てしまうんではない
かと！
思うようになって恐
怖から眠れなくなっ
ていました。


故郷を離れ慣れない
都会での１人暮らし
からくるストレスと
‥
自分に言い聞かせて
辛抱していましたが
もう限界です…




眠るつもりは微塵も
なかったけど！
連夜の心労から吸い
込まれるように！眠
ってしまいました！




…少しの間を…おき…
いつもの夢がそして
童歌が聞こえてきま
した…








♪かごめかごめ籠の
中の
鳥はいついつ出やる

夜明けの晩に鶴と亀
と滑った

後ろの正面だあれ…





ついに加奈は後ろの
正面を見てしまいま
した！



そこに居たのは…













冷や汗と自分の呻き
声で目覚めた加奈は
夢の内容を思い出そ
うとしますが、ハッ
キリと思い出せませ
ん…


後ろの正面にいたの
は…
たしか幼い女の子だ
ったような…


それから恐怖で寝れ
ずに朝が来て加奈は
思い切って心療内科
に行きました！

このままでは精神が
おかしくなり本来の
勉強にも影響すると
思ったからです。













診察室で加奈は医師
に毎晩、見続けた夢
の話しをします。




[医師]
「澤田さんが受付で
書かれた問診票を見
て驚きました！
不思議です。

実は前にも似た事を
いや同じ事を言われ
た方がいらっしゃい
まして、数回通院さ
れて来られなくなっ
たんです！

それと澤田さんの住
所を見て更に驚きま
した。
実は、前の方と同じ
住所でアパートの部
屋番号も同じなんで
す！」


[加奈]
「え！本当ですか」



[医師]
「いわゆる偶然にし
ては理解に苦しみま
す！
澤田さんのお話と前
に来られた方のお話
が事実なら論理的に
医師の立場からは言
いようがありません
…
偶然の産物としか…

取りあえず睡眠を促
す薬を出しますから
様子をみて下さい」








加奈は相談する相手
もいなく途方にくれ
考えた末に通ってい
る
大学に行き藁にもす
がる思いで超常現象
を
研究しているミステ
リーサークルの部屋
を訪ねました。




そこに居たのは少し
風変わりでオタクの
雰囲気が漂う顔ぶれ
でした。


どうせ信じてはもら
えないし好奇の目で
見られると思いなが
らも
夢の話をしました。



すると、意外な事に
終始真顔で聞いてく
れます。

加奈は安堵して理解
を得ようと声が、う
わずりながらも早口
で自分の身に起きた
恐怖体験を打ち明け
ました。








この時、加奈は更に
起こる不可思議！を
体験するとは予想も
してませんでした…

第２章へ続け(^^)v
いや続かして(笑)




　いついつ出やる

　夜明けの晩に‥

　鶴と亀が滑った


　後ろの正面‥


　だあれ…





■超常現象とは現在
までの自然科学の知
見では説明の出来な
い現象の事を言いま
す。

ひょっとしたら気づ
かないだけで貴方の
まわりにも真夜中に
起きてるのかも知れ
ませんね…


恐ろしい摩訶不思議
な事が…


(作)クレア