【双子のベビーカー】⑩糞爺くたばれ!美奈の動揺
嫌い…好き…大嫌い…糞爺くたばれ!…でも好きとか、支離滅裂な悪態を僕に投げつけ、
でも、天ぷら蕎麦は完食し蕎麦湯までしっかり飲んで走り去った美奈。
前にも何度かこんな事があった。
そんな時、僕は丸井の二階のコメダでコメ黒を舐めながら、美奈からのメールを待つ。
思い起こせば、こんな美奈と僕の縁を繋いだのは捨て猫のリンだった。
彼女も四月で八才になった。
最初は僕を怖がって、美奈の背中に隠れて小さくなっていたリンも、
すっかり僕に慣れると、八の字スリスリで甘え、時にはしつこくじゃれついて、
少し荒っぽくかまうと、僕のあちこちに引っ掻き傷を残した。
リンが美奈に似たのか、その逆なのか、思えば美奈と僕の八年間も同じようなものだった。
そんな猫女の美奈に年下の恋人ができた。
だったら、もう用済みの僕が去れば済むことだし、
僕はいつ何時、美奈から別れを告げられてもあたふたしない覚悟は出来ていた。
でも、男と女の仲って、中々そう簡単には片付かないものらしい。
。
そんな思いにかられながら、運ばれてきたコメ黒を二口啜った時だった。
テーブルの上のガラケーがブルブル震え出した。
「パパ、さっきはごめんなさい。怒ってる?」
「あ、いや全然(笑)」
「もう帰っちゃった?」
「帰るかよ。丸井ん中のコメダだよ。お前どこにいる?」
「バリアンでダーツしてる」
「何っ!バリアンて…そこラブホだろ?誰と?」
「誰とって、一人に決まってるじゃん。早く来てよ」
「お前なあ…」
僕は天を仰いだ。やはりこの女と僕は始めから微妙にズレ狂っている。
★☆★
「パパって私のこと何も聞かないんだね?どうせヤるだけの女だもんね」
美奈が勢い良く投げた矢は乾いた音を残し、ボードのど真ん中からほんの数センチだけズレた辺りに突き刺さった。
「ほら、図星でしょ!」
「ふざけんな、ヤるだけの女と十年近くも続くかよ!」
僕が放った矢は、大きく弧を描いて美奈の矢のすぐ近くに刺さった。
「いい勝負じゃない!」
「さ、もう行くぞ」
僕は、美奈の脇腹をつついて急かした。
「行くってどこへ?」
「帰るんだよ。決まってるだろ」
「うそでしょ!もう部屋予約したんだよ」
僕と美奈は、突っ立ったまま十秒ほど無言で見つめ合った。
部屋待ちのカップルが数組、バーカウンタで肩を寄せ合ったりキスをしたり…
中にはナマ乳を揉まれ、顎を上げている女もいる。
「予約したって…お前、彼氏が出来てエッチもしたんだろ?今日はオレとの別れ話じゃないの?
オレだってその覚悟で来てんだよ」
いくら声を潜めても、辺りは水を打ったような静けさなので、周りの女達が、こちらに時折チラチラと視線を流してくる。
この場所で浮いているのは、明らかに僕と美奈の方だ。
「女が誘ってるのに逃げる気?マジ最低っ!」
眉をつり上げて腕を組みそっぽを向いた美奈は、
さすがに一時、五反田で鳴らした女王様だ。
周りの女達と見比べても、やはり群を抜いて上玉だった。
「わかった、わかった。とりあえず部屋で話そう」
「パパと自然消滅は絶対イヤなの!ちゃんとケジメをつけてよね!」
グズグズ泣き出した美奈の背中をあやしながら、
僕はフロントでキーを受け取った。
-続-
年下の彼氏にプロポーズされて、エッチもして、
住む家も決まって…
それで、今さら僕に何を?
ほんと、女って理解に苦しみます。
とりあえず、流れで部屋には入りますが…
その時は禁欲を通すつもりでいました。
…つもりだったんですが……………
コメント
2018/08/25 23:31
29. >>27 *あゆふわりん*さん
人生の手間かかることを全部女に押しつけて、小悪魔的な女に色目を使う。
実話みたいな書き方をしたけれど、何人かのモデルをごっちゃにした、キャラです。
男はずるい?確かにね
ほんと、僕が女なら殺意を覚えるでしょうね。
ま、これは幾万とある男女の一つのパターン。
話し変わるけど、少し勇気を出して色んな自分を演出して見ましょう。
アユさんだって小悪魔の資質は十分にあると思いますよ。
返コメ
2018/08/25 23:15
28. そうだね。美奈と言う女はアウトローぎりぎりの 線でしたたかに生き抜いてきた女。
でも、それは精神が破壊されるような環境で育った彼女が、故郷を捨てて生き抜く術でもあったわけで、生まれつきの悪女とはちょっと違う。
でも、不幸な環境にいる女性がみんな美奈のような生き方をするかと言えばそうじゃないよね。
美奈は実在の女じゃなくて、僕が作り出したキャラ…
返コメ
2018/08/25 22:32
27. 待ち長かったよ。
うーん、美奈は同性からは好かれない・・・と思う。
けど、こんな女に男は惹かれるんだろうなぁと想像はできる。
同性から好かれない理由は、大概の女性が理性とか意地で素直になれなかったり、倫理に反することをいとも簡単にやってのけるからでしょうね。
男はズルいんだよ。貞淑な妻を求めるくせに、女を忘れるなとかさ。母ちゃん、妻、女、三役はなかなか厳しいね。どこかの比重が重くなるよ。
父ちゃん、夫、男、バランス良い男性、щ(゚д゚щ)カモーン
返コメ
2018/08/25 20:30
26. >>25 てんこさん
こんばんは。今日も暑かったね。
花火大会か…今年は遠くに音を聞いただけだったなあ。
いよいよ大詰めです。いつも感想ありがとう!
返コメ
2018/08/25 18:26
25. こんばんは!
この後
東北では有名な花火大会があります。
いつも読み応えのある日記に
感心しているよ(^。^)
返コメ
2018/08/25 8:09
24. >>23 龍(ロン)さん
100%実話なんて、おどろおどろしくて書けるものじゃありません。
もし書いても「基地外、変態、偽善者!」多分ロクなことは言われないでしょうね(笑)
ここでのストーリーは、例えれば、パッチワークみたいなもんですよ。
返コメ
2018/08/25 7:52
23. >>21 ツブ猫
さん
おはようございます(*^^*)
あれ?σ( ̄∇ ̄;)
実話と思ってましたけど?Σ(-∀-;)
ま、小説でも実話でも作り話でも
楽しくなる人がいれば
ここではOKやん~ヽ(*≧ω≦)ノ
返コメ
2018/08/25 7:52
22. >>20 フッキーさん
おはよう
女心ねえ、未だに良くわかりません(笑)
良く猫に例えられるけど、確かに大方納得してます(笑)
完結長引いたけど、次回はきれいに幕を引きますね。
返コメ
2018/08/25 7:44
21. >>19 龍(ロン)さん
昨日は思い切り寝落ちしてました
おはよう
まあ、この取り留めのない話も次回で完結です。
なんか実話だと思われてるのに若干抵抗がありますが…(笑)
きれいにまとめたいですね。
返コメ
2018/08/24 23:34
20. パパちんこんばんは~(^w^)
![[にこにこ]](https://img.550909.com/emoji/ic_smile.gif)
女心は、複雑だからね~(笑)
さて~続きは、どんな展開になるのやら~楽しみにしてるよ!
面白かった
返コメ