割り切り珍百景【デヴィルと私とゴリマッチョ 2】
60代前半  東京都
2021/03/01 7:08
割り切り珍百景【デヴィルと私とゴリマッチョ 2】
そして、とどのつまり…二人の再会は私は売り手で、
哲也が買い手だなんて。

最低よ、デヴィル!
私、明日からの毎日…どうすればいいの?




リゾートホテルとか言って、ロビーには女の警戒心を
解きほぐす色んな仕掛けがあるけれど、

なんてことはない。ここは男と女が交わり合うために
特化されたホテルだ。部屋のドアを開けると、
どこからともなく香を焚く香りがした。


それは線香のようでいて、僅かな息苦しさの中に、
たっぷりな甘さを秘めた不思議な香りだった。


この香り…思い出した。それはもう八年も前のこと。

入社二年目、まだキラキラしていた私が、一つ後輩で
新入社員の玲子を誘って正月休みにバリ島に行った時、
ホテルの寝室に漂っていた安息香の香りだった。


その玲子と、先週六年ぶりに再会した。

秋の試乗会の時だった。彼女は、ご主人と
四才になるという娘を連れて新車を買いに来ていた。

暮れにはまた家族が増えると言う彼女のお腹はぷっくり
膨らんでいた。
幸せそうで息苦しいほど眩しかった。


時は残酷。バリ島に行った頃の二人は、ビーチでもバーでも
町中でも、息つく暇もないほどナンパされまくったのに。

再会した時、私を見つけて駆け寄ってきた玲子を、
私は直視できなかった。今年三十になった私。

八年の歳月が私と玲子に残したギャップは、
あまりにも残酷だった。


「由美、先にシャワーを浴びてくるよ。十分後にまたここで会えるだろうな?」

哲也は、ベッドの隅に腰掛け凝り固まった私の肩を
軽く叩きながらバスルームに消えた。

なぜか、車のキーを私に預けて。

決心がつかないなら逃げてもいいよと、私に考える時間を
くれたんだと思う。彼なりの気遣いだったのだろう。

「ごゆっくり。逃げたりしませんから」

私は無理に笑顔を作って、いかつい哲也の背中を見送った。

逃げるなんて無理!出来っこない。一週間後に
限界まで遅らせた消費者金融の最後の返済日が来る。

それまでに私は、十万の金を用意しなければならなかった。
そんなことが、もう数か月も続いていた。


私を騙し逃げた男の保証人になり、年収二年分の借金を
負わされた私は、切羽詰まって水商売も試みたが
すぐ挫折した。

お酒が飲めなかったし、女同士の泥々の人間関係に
耐えられなかった。

かと言って風俗界に飛び込む勇気もなかった。

せめて片足だけでも昼職の世界に残しておきたかったから。


万策尽きた私は、ふと思い立ってある規制の緩い 
SNSサイトに登録して男を漁った。

本当はピュアじゃないのに、ピュア交際の掲示板に
募集を出した私。

売れそうな物なんて他には思いつかなかった。

でも、男は意外に簡単に見つかった。

これなら昼職と両立できるかなと思い、
私なりに精一杯男に尽くしてきた。

ヨシキとは、何通かメールのやり取りの中で、 
正直にお金が必要だと打ち明けると、彼はすぐに
今日会おうと返してきた。

でも、そんな私の浅薄な目論みは、
今の今、衝撃的に崩れ去った。

休みが同じ水曜日?まさか…とは思ったけど、
県を跨いでいたのに、こんなことになるなんて!



湯が跳ねる音が、まるで窓を叩く嵐のように
間断なく風呂場から届いてきた。十分って言ったのに
哲也のシャワーはとても長く感じた。

「待たせたな」 

湯上がりの哲也は、ベッドの隅にちょこんと腰掛けた
私を見て少し頬を緩めた。

ホテルに備え付けの作務衣風のバスローブは 
哲也には小さいらしい。

裸けた襟元から逞しい胸筋が盛り上がって見えた。
鎖骨から下には、猛獣のような胸毛が旺盛に茂っている。 
 
「私も、シャワーしてきますね」

目を伏せ立ち上がろうとすると、
少し離れて腰を下ろしていた哲也は、
私の腕を取って目の前に引き立たせた。 

「シャワー?そのままでいいよ」  

私は、驚いて哲也の腕を振り払った。

「困ります。だって…だって、
ずっと冷や汗かきっぱなしでしたから…」

哲也は、笑いながら逃げ腰の私の脇腹を捕えると、
まるで人形でも扱うように回転させ、
後ろ向きのまま膝の上に引き上げてしまった。


年がいもないミニスカが腰骨辺りまで裸け、
私は哲也の膝を跨ぐ形になってしまった。

「冷や汗?そうか。だったら、なおさらそのままがいい」


「もうっ、課長って変態だったんですか?
それともただの意地悪?」

「待ちきれないだけだよ」

「ほんと、それだけは許して!」

「だめだ。許さない」


そう言いながら哲也は、作務衣の上着を脱ぎ捨てると、
私の両膝の内側に手を這わせた。

大男が大蛇なら小さな私は雨蛙。
もうなす術もなく身を差し出すしかない。  

でも、自分で脱ぐなんて…とても無理だった。



哲也と私って、社内では程良い距離を保ちながらも、
とても良い関係だったんだろう。 

ランチや三課の飲み会にだって良く誘われたし、
車通勤の哲也は終業のタイミングが合うと、 
良く最寄駅まで私を送ってくれた。  

でも、それも昨年までのこと。私が密かに一課の近藤と
付き合い始めると、
そんな機会も殆どなくなってしまっていた。

何の因果で私と哲也がこんな形で…私の動揺は全然まだ収まってはいなかった。  


  お願い!助けて…デヴィル︎︎
  さんざん、私を苛めてきたじゃない!
  もう、悪態なんてつかないから!絶対…



※※※※※

次からは、激しい絡みが入る「アダルト投稿」になります。

異性にまだ充分慣れていない方。血圧の高い方は、
ご遠慮下さい。
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コメント

60代前半  東京都

2021/03/01 11:02

10.  >>9 滋さん
滋さん、こんにちは🌞
小動物や花木の日記。いいですねえ。
話し出したらキリがないんで、ほどほどに
書いて行こうと思います。

70代以上  神奈川県

2021/03/01 10:45

9. お久しぶりです。
楽しみにしています。動植物の日記も楽しみにしています。[わーい(嬉しい顔)]

60代前半  東京都

2021/03/01 10:36

8.  >>7 美雲@(・8・)))ススメーススメー♪(・8・)ハイ、チュンチュさん
美雲さん、お久しぶりです。
バリアンねぇ…2~3回行ったら飽きますよ。
[ドル袋]高いしね。土曜日の夜とか、広い部屋入ったら
4諭吉ですよ。びっくりでした(笑)

こんな感じで、ゆったり再開したので、くつろぎに
お越し下さい。

2021/03/01 10:22

7. こっちにバリアンが無いのよ[あせあせ(飛び散る汗)]
1度で良いからバリアン行きたい!!

相変わらずのエロっぷり(〃艸〃)
女の官能を刺激するの上手よね!
パパさん(●´ω`●)

60代前半  東京都

2021/03/01 9:45

6.  >>5 帰って来たヤリ目米交汚物は弄りません山ジュン偽物注さんなりきり中さん
新宿じゃねえよ。東名川崎(笑)

異性に慣れていない方は、閲覧ご遠慮下さい!て
書いてあっただろ!(笑)(笑)(笑)

2021/03/01 8:35

5. ここは何処のバリアンですか?
(((o(*゚▽゚*)o)))

60代前半  東京都

2021/03/01 7:53

4.  >>3 かよさん
おはようございます。
当初、書いたものは筋書きみたいに粗いので、
短編集でも纏めようかと思い、その作業の一巻目
です。
ま、途中で投げ出す可能性大ですけれどね(笑)
いつも、ありがとうございます。

50代半ば  大阪府

2021/03/01 7:46

3. おはようございます。このお話の元々のお話が、とても好きだったので、違うかたちになってまた読めるのがとても嬉しいです。2年の時を経て、私の好きなお話が、どのように窯変して登場するのかとても楽しみです。お体に無理のない頻度と速さでアップして下さいね。

60代前半  東京都

2021/03/01 7:26

2.  >>1 風来坊さん
さっそく、コメありがとう!
ほとんど完成してるんで、1日おき位にUPしますね。

60代後半  鹿児島県

2021/03/01 7:18

1. 続きが楽しみです!

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