ゴミ箱の中の天使① お正月〓なので、出会いの話を‥(僕の日記デビュー作です)
真っ白なシーツの上に僕の子猫が乗せられている。
右耳は千切れかけ、左目は目ヤニで潰れ、もう開けることさえかなわない。
小さな鼻の穴からは黄色い膿が吹き出していた。
獣医は30過ぎの大柄な女で、子猫を見つめたまま、顎に手を当てて考え込んだ。
「もう少し早く連れて来れなかったの?」
「4~5日は、市販薬で様子見ていたんですが‥」
「あなたね…普通だったら致命傷よ。生き延びているのは、この子の執念ね」
僕は子猫を見つめた。
もう、僕を見つめる右の目も虚ろだ。
隣のケージには口輪をはめられた柴犬がいて、子猫を睨み戦慄の唸り声を上げている。
子猫は恐怖のあまり僕が差し出した右手にしがみつき、
つぶれていない右目だけを一杯に開けて僕を見つめた。
ニャ~と言う口まねだけ‥もう声は出ない。
『この子、お名前は?』
突然女医に聞かれて、僕は戸惑った。
『えっ、まだ何も‥』
女医は一瞬、僕を厳しい目で睨みつけた。
『あなた、本気なの?』
『え、15万位用意はあります』
『お金の話はしてないわ。この子の名前はね、つ◎◎‥あなたがつけてないなら私が決める。いいわね!』
ツ◎◎…(以後つぶ)
ツ◎◎と言う名は、
ツ◎◎の人生最大の命の恩人、Aクリニックのヨウコ先生がつけてくれたのだ。
ヨウコ先生は、つぶの後頭部にできた膿溜まりを、注意深く観察した。
裂けた耳の付け根から首筋にかけて、卵大に膨れ上がっている。
「多分麻酔には体が耐えられないわ。この子にも私にも、かなり厳しい手術になりそうね」
つぶは、僕のワイシャツの袖に爪を立てている。
まっ白な小さな手を握りしめると、つぶは安心したように、ふっと目を閉じた。
なぜだか急に恥ずかしくなった。
『あなたはね、この子が地上に生まれて初めて心底慕った人なのよ…
あなたがいなければ、この子の生への執念も消えてしまうわ。付き添ってあげられる?』
「はい」
『もう一度聞くわ。あなた‥気まぐれじゃないわよね?」
ヨウコ先生に見据えられ、僕は力強くうなずくしかなかった。
壮絶な手術が、今まさに始まろうとしていた。
10年前の秋の話だ
-続―
コメント
2015/01/01 20:25
18. 名作ですね!
優しさが見に染みます!
返コメ
2015/01/01 20:19
17. >>13 おこま(⌒~⌒)さん
日記がご縁だったっけね?
あらためて、あけましておめでとう〓!
そうか‥ツブ君
返コメ
2015/01/01 20:15
16. >>10 ツブネコ〓さん
焼き鳥シリーズ(笑)
返コメ
2015/01/01 20:08
15. 明けましておめでとう〓今年も宜しくお願い(^人^)します。 この子はつぶちゃんねつ〇ねちゃんの写メもデータホォルダーに入れて有ります。生きる執念を垣間見たんですね
一期一会。
。
゜
。
返コメ
2015/01/01 19:53
14.
出逢うべくして出逢った子だと
思うのです
うちはアレルギーの家庭から
三件目にして漸くうちに落ち着いた犬がいます
実は私アレルギー有り(笑)
人間同様、同じように病気もして正直大変だけども大切な♂犬(^^*)
可愛いですよね
うちに来て良かったなぁと思ってくれてたら
嬉しいですよね…<(_ _*)>
返コメ
2015/01/01 19:33
13. そうだった!
この日記で
知り合ったんだな~
おめでとうございます。
ヨロシくお願い致します〓
返コメ
2015/01/01 18:28
12. >>9 性欲の党とマグロ太郎の仲間たちさん
エロより、
あけましておめでとう〓
正月早々、ぎらぎら艶めかしい
淡い味付けの話の方がえかな‥てね。
倉庫の奥から引っ張り出してきたよ(笑)
返コメ
2015/01/01 18:23
11. >>8 豪徳寺・ゼクス・遊戯さん
あけましておめでとう〓
全く偶然の出会いと言えば、僕にとってこれ以上の出会いはありませんでしたね。
返コメ
2015/01/01 18:14
10. >>7 マサヒロ
Yuki さん
に、ネギマって名前を付けたらしい(笑)
そうなんだよ。それまでツブは、にゃん太郎って呼ばれてた。
先生は、その前に助けたノラ
返コメ
2015/01/01 18:05
9. むむむ・・・正月から重みのある話が!
ぶっちゃけ毎度の正月番組よりも見応えあり!
続き早く!早く!(クネクネしながら懇願中)
返コメ