風俗店の客になりすまして明日香を待つ由宇‥【落選小説②】
60代前半  東京都
2015/06/10 8:16
風俗店の客になりすまして明日香を待つ由宇‥【落選小説②】
【うる萌え女学院】の受付はそんな町並みに立つ雑居ビルの六階にあった。


カメラ付きのドアホンを鳴らすと、パンタロンのベルトが今にもはち切れそうな、還暦超えのオバンが無言でドアを開けた。



どうやら、さっきの採用担当も、この婆さんらしい。



化粧がやたらに濃かった。彼女はじろっと由宇を見定めると、直後に不気味な笑顔を作った。



整形の失敗か鼻の片方にしかシワが出ない。



「あ、さっきのユリ指名の人だよね?早い予約で良かったね。最終まで三枠完売したよ」



「あ、はい‥」



完売?売り物じゃねえよ!この糞ババア!



殴りたい気持ちを堪えて、由宇は無難に対応した。


「えーと、九〇分で新人割だと一七〇〇〇円だね。オプションは何か?」



「あ、あのー、何が出来るのかな?」



オバンは頷きながら、カラー印字したケバい紙っ切れを差し出した。



由宇はそれを見下ろしたまま固まってしまった。



とても承服できる内容ではなかった。  




指入れ、ローター、パンスト破り…千円


アナル舐め、聖水観察、電マ…二千円。


即フェラ、ゴックン…各三千円AF…八千円





「どうしたんだい?」



「‥‥‥」



「全部とか言わないよね?九〇分なら、プラス六〇〇〇円で即フェラ、ゴックンから二回戦てのがうちの定番でお勧めだよ」



オバンは、ケケケッと妙な笑い方をした。また、鼻の片方だけにシワが寄った。



「それ、ここにいる子は、みんな出来るの?」



「AFはね、さすがにやる子少ないね。でも他は全部やらせるよ。ここでお金もらってやらなきゃ契約違反ってもんさ。

この商売、お客のチクリが一番怖いからね。あ、コスはメイドとJKは無料だよ」




「あの、本番は?」



「言えないよ」



そう言って、オバンは片目をつぶった。



勧められるままオプション込み二三〇〇〇円を払って由宇は受付を出た。


指定されたホテルは、雑居ビルの数室を改装しただけの粗末なホテルだった。



ユリは本当に明日香なのだろうか?


明日香じゃなければいい。


いや明日香だと思うからこそ、ここまで来たんだ。


明日香なら俺はどう対応すればいい?


明日香は何に怯えているんだ?俺の話に耳を傾けるだろうか?


俺のやってる事は、そもそも余計なお世話なのか?


いや、その前に明日香は俺を見て逃げ出すかも知れない。 


色々な思いが頭の中を駆け巡った。




約束の八時が過ぎたが、ユリはまだ現れない。



五分過ぎ十分が過ぎた。


由宇は、事務所の受付に確認の電話をしようと携帯を開けた。



その時だった。由宇の携帯のバイブレーターが震えた。



着信を確かめると、それは明日香からだった。





「由宇、今どこにいるの?」



それは鼻が詰まったような泣き声だった。



由宇は咄嗟に何から話せば良いのか、頭が混乱して一瞬言葉を失ってしまった。



「お前こそ、俺を着拒にしてたな!それはまあいい。今どこにいるんだ?」



由宇は、それだけ言って明日香の言葉を待った。




「今、秋葉原にいるの」



由宇は、ほっと気が抜けてベッドに座り込んだ。



「そうか、良かった!」



「何がいいのよ。いいことなんか一つもないよ!」


「お前は俺にウソをつかなかった。それだけで十分だ」



「ウソなんかつかないよ!私ね、ごめんね、実は風俗の面接を受けたんだ。

相談もしないでほんとにごめんね。だってそこね、日払いだし寮もあるんだよ。

亭主が私を探してるみたいなの。もうこれ以上由宇には迷惑かけられないし…」



「迷惑?もう十分かけてるだろう!
それでその風俗とやらはどうするんだ?本気でやるつもりなのか?」




「やるつもりだよ。やるつもりだったよ。それしかないじゃん!
でも、由宇には最後にお礼を言わなきゃ、言えなきゃね‥私、私‥私ね、自分が嫌いになって‥‥‥」



取り乱しているのだろう。受け答えは支離滅裂。



あとはもう涙声で、聞き取れなかった。



「由宇、さようなら。もうお客が待ってるから行くね」



「俺に一言の相談もなく決めたんなら、もう行くしかないじゃないか!」



「そう、そうだよね。やっぱり…そうだよね」



鼻水をすすり上げる声が聞こえた。














「★★ホテルの六〇一号室だぞ。間違ってよその部屋行くなよ」



「ええっ、なんで?」



「だから、六〇一号室の客は、たぶん明日香も良く知ってる超変態野郎だ」



「ええっ!」



「ええっ、うそっ!」




ガスッと音がしたのは、明日香が携帯を落とした音らしい。



直後にワアッと泣き崩れる声がした。



「お連れさまがお見えになりました」



ホテルのフロントから電話が入ったのは、そのわずか数秒後だった。





      -続く-







長い話で申し訳けありません。



後半は、アダルトマークが入りますので、なれない方はスルーして下さい。





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コメント

50代前半  東京都

2015/06/12 0:43

28.  >>27 ツブネコ[芽]さん
確かに・・・
やっぱりそこは、なんらかやりとりがあって欲しいですよね。
エッチにいたる必然性が。

60代前半  東京都

2015/06/12 0:36

27.  >>26 ウッディーさん

こんばんは。

この直後の局面で、胸に飛び込んで来た女をすぐに抱けるか‥?

と、自問自答して、ちょっといろいろ考え込んでしまっています。

50代前半  東京都

2015/06/12 0:31

26. 2話連続で読みました。
由宇くん、格好良いですね。
どエロの次回、期待してます(笑)

60代前半  東京都

2015/06/11 15:43

25.  >>22 カジュアルさん

こんにちは。

あれは、パンチ時代かパパ時代か忘れちゃったけれど、

明日香からの手紙‥ってタイトルでラストシーンをアップした記憶があるよ。

60代前半  東京都

2015/06/11 15:39

24.  >>21 ちぃーにゃぁさん

こんにちは。

いつもありがとう。

刺激的に行きますよ!

60代前半  東京都

2015/06/11 15:37

23.  >>20 クロコダイル・ダンディ・ケンジさん
なんかさ、二年位前の元稿と今の気分と、少し違うんだよね~

すぐ書き直すよ。

70代以上  東京都

2015/06/11 13:45

22.  >>13 ツブネコ[芽]さん
えっ?

パンチ時代に書いたの?パンチ時代って何?

私はパパさんの時代だから解らないです。

40代前半  鹿児島県

2015/06/11 13:26

21. ツブ様 こんにちは(*^^*)

続きが気になります~

2015/06/11 12:00

20.  >>18 ツブネコ[芽]さん

気長に待ちますから自分で納得の逝く(笑)結末を(^o^ゞ

60代前半  東京都

2015/06/11 11:43

19.  >>15 ちゅろ[台風]じゅん〓さん

おはよう[晴れ]

うん、ヒロインは明日香だよ。もう一人登場人物がいるんだけど、

ややこしいんで、カットします。

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