割り切り珍百景★その②★業者のヤリ子にだって意地はある!Kaori‥独
【あーあ、飲んでたら終電行っちゃた(-o-;)
埼玉県某☆☆のファミレスで暇してるから、誰かメールの相手して】
↑↑
私は、そんな日記をupすると、運ばれてきたミックスピザの1ピースを口に運んだ。
サイトに個人で登録したのは、つい半月前。
個人で!と、わざわざ断ったのには、それなりの訳がある。
業者の疑いを払拭するために、私は日記にピザと野菜ジュースの写メと、
ミニスカから、股下10センチの太もも写メを添付した。
若葉マークは強力な助っ人だ。
よしよし。閲覧数は5分で100を超え、更に増え続けている。
つまらないドングリコメがわんさか入ってくる。
無料伝言板には、ラインしませんかぁ?的な使えないメッセが(-.-;)
でも、肝心な即お誘いメールはまだ入らない。
1時間が勝負なのに‥
私はだんだん焦ってきた。
やっぱりアダルト掲示板じゃなきゃダメなのかな?
でも、私にはアダルト掲示板が使えない大きな理由があったのだ。
なぜって?
私、ひと月前までは渋谷のある業者のヤリ子だったから。
★☆★
私がヤリ子をやめたのには訳がある。
あまりにもお客とのトラブルが多かったから。
30分で次へ行け!って?無理でしょ。
ヤリ子にだって意地はあるのよ。
縁あって重なるお客さんには、晴れ晴れスッキリした顔で帰ってもらいたいの。
でも、元締めはリピーターなど最初から期待してない。
もともと詐欺デリだから‥
プロフ写メは、香港や台湾の風俗嬢の紹介ページから拾ってくるアカの別人。
私が超絶可愛ければ何の問題もないんだけど、
若作りも限界スレスレの微妙な見てくれ。
だから私は、意地でプレイにかけてきたのに‥
路上出会いの一発目が勝負なんて有り得ない(泣)
「何だ!やっぱり糞業者かよ!」て怒号を浴びて、半分はボツ。
山陰の小さな町から、一人前の夢を持って一人東京へ出てきた私。
でも、東京はそんなに甘くなかった。
セクハラ、パワハラにも耐えて、ボロボロになるまで働いて‥
信じていた男には捨てられ、命を繋ぐために始めた風俗のバイト。
でも、本業にバイトがバレてからは、風俗一本へ。
やがて、やつれた私はお客に飽きられ、店を転々とした。
行き着いた先が、サイトに巣食うデリ業者だった。
人は私の人生を転落と言う。
確かに誉められたものではないけど、
私にだって夢はある。あったんだよ。
故郷へ帰って、誰も継がない洋品店を半分ブティックに改装して、
あと半分は、町に一件もないカフェを妹とやるんだ!
でも、そんな淡い夢も都会のケバいネオンにかき消されてしまった。
私はピザの最後の一切れをかじりながら、iPhoneをチェックする。
日記を上げてから、もう2時間が過ぎた。
8通のメールに、気のない一言メッセを返しながら、ため息を吐いていると、
9通目のメールが入った。
★☆★
「以前、会ったことがあるね?」
(えっ、誰?)
私はギョッとして辺りを見渡した。
業者の元締めが、私の日記に気がついて、ヤキ入れに来たと思ったからだ。
続けざまにメールが入った。
「キミには渋谷で会ってるよ(笑)どうした?業者辞めたんかい?」
男一人の客は、店の中に三人いた。
慌てて見渡す私に三通目のメールが入った。
「慌てなくていいよ。僕は普通の会員さ。そんなに取り乱すなよ(笑)
今からドリンクバーに立つから分かるよね」
まだ落ち着けない私に歩み寄ってきた男は、
『ほら、眠気覚ましだよ』と言いながら、
両手に持ったコーヒーカップの片方を私の前に置いた。
白髪混じりで50絡みの柔和そうな男だった。
「覚えています。時短で最悪の私の帰り際に、チップ下さった方でしょ?
」
「また会えたのも何かの縁だな。業者の縛りから逃げ出したのはいい選択だったね」
「あのー、私で良かったら、渋谷の借りは返させて下さい」
「いやいや、キミは本当に申し訳けなさそうだったじゃないか?
短い時間だったけど、その分精一杯のサービスをしてくれた。
キミの気持が分かったから、僕もキミに少しの誠意を見せただけだよ」
男は、柔和な笑みを浮かべてそう言った。
私は、熱いコーヒーカップで冷めた手を温めながら、
【割女】のくせになぜか急に涙が溢れてきた。
男は2枚のレシートを掴むと、立ち上がりながら
私の手を引いた。
そんな私は、しばらく立ち上がることが出来ずに、男に泣き顔を背け続けていた。
「Kaori‥どうした?今から僕と出来ないなんて言わないよな?」
「ありがとうございます」
それしか言う言葉が思い浮かばず、私はそれを二度繰り返した。
男にグイと手を引かれ、
少しよろけながら立ち上がった私は、
男のグレーのスーツの胸に顔をうずめた。
男に抱かれたい!
本気でそう思ったのは、何年ぶりだろう?
気が遠くなるほど昔の気がする。
男の胸からは、かすかなタバコの香りと、皮の手帳の香りがした。
★☆★
夜中に書き殴ったままなので、乱文失礼。
本当はこれから激しい絡みを書くつもりでしたが、
たまには、後は妄想で‥も悪くないのかな?ってね(笑)
どうしても!と言われれば書きますけど‥
考えたその後の展開としては‥
Kaoriと男は、その後定期になり、
昼仕事に復帰したKaoriは、次第に失った生活のペースを取り戻してゆく。
そんな中、既婚で単身赴任の男に、Kaoriは抱いてはいけない希望を胸に秘めるようになる。
そして、その半年後‥
男は出張先の工場火災事故で命を落とした。
絶望から立ち上がったKaoriは‥‥
ま、出会い系、特に【割】が縁の男女の話としては、かなり無理があるかな(笑)
こんな糞長い話に付き合って下さった読者様、ありがとうございます。
また【割】に関して別の逸話を書きますね。
コメント
2015/09/30 20:37
38. >>37 カジュアルさん
こんばんは。このシリーズは、僕らが普段はあまり関わらない【割】の世界の裏話。
目を背け勝ちなアングラな世界にも、やはり人情はある。
堕ちて行く女が捕まる糸だってある!
そんな感じのフィクションでした。
いつも、ご愛読ありがとう!
返コメ
2015/09/30 19:46
37.
コメントも全て拝読いたしました。
怖いですよね。
コメントも読まないとね、ツブネコさんの返コメントが解説になっていて良かったです。
小説でも、ノンフィクション?って読むと、フィクションだったとはね。
凄い。
この日記、読んでいませんでした。
今日の日記で、探して読んで良かった。
(^-^)
返コメ
2015/08/29 12:05
36. >>35 フッキーさん
こんにちは。
次は、絶対【割】に走るはずのない女が、
【割】の募集に走る話だよ(笑)
さあ、どんな話なんだろね??
返コメ
2015/08/29 9:52
35.
おぱよん♪
日記→面白くて、最後まで見入っちゃった~(笑)
割女やってる女性は、訳ありな人多いよね~(ρ°∩°)
うちは、そっちには、絶対走らないけどね~
(*≧艸≦)ププッ
返コメ
2015/08/26 23:11
34. >>33 アギーさん
やあ、次の構想はね20代の若い男女。
彼女が友人から借りてログインしていた別アカに、リアル彼氏が【割】の誘い。
激怒した彼女が取った行動は‥
【割】を甘く見た二人が払うツケとは??
とか、思い付いたけれど…迷ってる(笑)
返コメ
2015/08/26 21:35
33. 次は転落バージョンで。
返コメ
2015/08/25 22:59
32. >>31 海物語さん
僕も聞いた話だけど、同地区の素人の【割】女には、
裏サイトに、偽情報を書き込んだり、あからさまに妨害するみたいですね。
返コメ
2015/08/25 22:18
31. >>30 ツブネコ
さん
素人で個人売春は、難しい見たいです。
自分の聞いた話しでは、初登場した女にあって仲間に成ればバックアップするとか…ならないと妨害すると脅すらしいです。893絡みですよ
返コメ
2015/08/25 22:08
30. >>29 海物語さん
コメありがとうございます。
まあ、これは聞いた話を僕が脚色したんですが、
風→デリ業者と流れてきた彼女が、独立営業を始めた話です。
【割】女が全て業者とは限りませんね。他サイトでは、明らかに業者と提携しているところもあるようですが…
返コメ
2015/08/25 21:39
29. こんにちは、生生しい日記にびっくり(゜∀゜;ノ)ノ割り切りの女性は、業者とは知ってました。本人の告白は、初めてです。
返コメ