サテサテ…。
今夜は流星群がみれますかねー。
今日は猫村の好きな話を少々。
以前 日記に書いた事があるんスけどね。
昔、ある若者が絵の勉強をしていましたが、生活が苦しかった為に勉強に打ち込む事ができませんでした。
そこで彼は一緒に勉強をしていた友人に、まずどちらか一人が絵の勉強を打ち込めるように、もう一人が生活費を稼ごうと提案しました。
話し合いの結果、最初に生活費を稼ぐ事になった友人が鉄工所で働いて、絵の勉強をしている彼に、毎月お金を送りました。
数年後、絵の勉強に専念できた彼の木版画が売れるようになりました。
彼は働いてくれた友人に、
「今までありがとう。今度は私がお金を送るから、絵の勉強をしてほしい。」
と話しました。
しかし、その時には友人の手は激しい労働の為に傷ついて変形し、もはや繊細な絵を描く事はできない手になっていました。
彼は「絵が描けなくなった友人が自分を恨んでいるかもしれない…」
と思い、悩み苦しみ続けました。
ある日、彼は友人が神様に祈りを捧げている姿を偶然見つけます。
何を祈っているのか?
気になって近づいてみると、友人は傷ついた手をしっかりと合わせながら、彼の絵が売れるようになった事を神様に感謝していました。
自分の事を恨んでいるどころか、友人は神様に祈りを捧げ、感謝してくれていたのです。
友人の心を知った彼は、号泣しながら、その姿を絵に描きました。
この若者は、のちのドイツの有名な版画家となる、アルブレヒト・デューラーです。
友人の祈っている手を描いた「祈りの手」は彼の不朽の名作となりました。
友人の本当の気持ちを知った彼は、絵にその思いを込めたんですよね。
だから、その力が多くの人の心を揺さぶる名作を作り出したんでしょうね。
抑えていた感情が開放された時、とても大きな力となったんですね。
でも、本当にその力を与えてくれたのは他でもない、友人の純粋な思いだったんですよね。
皆さんには
そんな友人はいらっしゃいますか
?
おしまい