立つ鳥の足
60代前半  山口県
2017/06/13 12:39
立つ鳥の足
6月末までに、居候君が出ていくようです 
彼は、何も言いません 
彼の同級生情報です
 
かなり前から、お説教ばかりしているので、私に段取りを伝える気にはならないでしょう


私はお部屋を貸しているのですが、居候君は自分のお家だと錯覚しているようです

毎朝、お台所に立つとゲンナリします

日曜の朝のテーブルには、夜食で食べた物のゴミ
電子レンジの扉は、大きく開けたまま
流しの中には、生ゴミと食べカス
精米機に入れる時に、必ず玄米を床にこぼします
時々、拾われなかった玄米をスリッパが蹴って、カラカラと音を立てて転がっていきます

そんな居候君ですから、彼に貸したお部屋は、もちろん汚部屋になりました

薬を取り出したゴミが、散乱しています

タバコの吸殻が、灰皿から溢れそうです

あちこちに、ゴミを入れたスーパーの買い物袋が、口を縛って置いてあります

少しの液体を留めたペットボトルが、箱に詰め込まれています


うちに来て半年間で、お布団を干したのと車を洗車したのは2回

一昨日の日曜に私の我慢の限界がきて、お布団を干してシーツを洗いました

洗車をされない車が駐車場に置かれているので、前月末に私に我慢の限界がきて「車を洗ってワックスを掛けなさい!」と命令しました

ご高齢の車の塗装は、ツヤもなく傷んでいます

この前は、お巡りさんにハイフラが見つかりました

「エンジンもパワステもだけど、もしかしたらミッションオイルも漏れてるんじゃない?」
車好き男子が心配します

持ち主の居候君には、駐車場の油シミは気にならないようです

寝る間を惜しんで車を乗り回したり、気になるパーツを取り替えたりしていた私には、信じられないほどの放置ぶりです

「親の顔が見てみたいけど、見たくもないわ」
居候君に嫌みたっぷりに言いますが、ちっとも堪えないようです

寸暇を惜しんで、熟睡しています


家電品を3月末に量販店で値切って買って、そのお店に預かってもらっています

自分の荷物は、何ひとつ梱包を開けずに生活しました
から、持って出るのも簡単です

真冬に来た居候君は、何の暖房具も持っていませんでしたから、毛布やストーブを貸しました

ストーブは季節が終わったので、夫がお掃除をして片付けました

フリーターになった居候君は、私に何度も借金をしています

借りた物を返しさえすれば、出ていけると思っているのでしょう


『飛ぶ(立つ)鳥 跡を濁さず』と言います

『後足で砂を掛ける』ことが平気な人もいます

そうなった時の覚悟も、できています
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