うちの居候君は、いつも突拍子もないことをします
　

先週末、用事で彼のお部屋に入ったら、水曜日に届いた家電品を、危険極まりない方法で繋いでいました

先ず、コンセントに２メートルの延長コードを差します

床に置かれた延長コードには、同じように床に置かれた炊飯器が繋がっています

他の差し込み口には掃除機が繋がって、炊飯器の横に立て掛けてあります

残りの差し込み口に、さらに３メートルの延長コードが取り付けられています

床を這う延長コードは、流し台の上に引っ張り上げられて、洗い物のカゴの奥に置かれています

そこには、冷蔵庫と電子レンジとＩＨクッキングヒーターが繋がっています

典型的な、蛸足配線です

「うちを燃やしたいの？」と、聞いてみました

「何も考えずにやって、すいません」と言いました

翌日の夜
確認にいきました
まだ、タコが生きていました

「あ～、コンセントが本当に燃えるか、確かめてるのね」
と、言ってみました

「あ、あ！」
大慌てで、冷蔵庫は冷蔵庫の上にあるコンセントに、電子レンジは冷蔵庫の下にあるコンセントに、ＩＨと炊飯器は調理台の４個口コンセントに繋ぎ直していました

どうして、言われてすぐに出来ないかなぁ…

「顔なしに、呼び名を変える？」


居候君がお仕事や遊びに出掛ける時は、大雨洪水警報が出ても関係なく、中連窓と小窓を全開にしています

春になって風向きが変わって、２回ほど強風で雨が降り込んで、窓枠やカーテンや床を濡らしましたが、まだ湿らせ足りないようです

エアコンを掛けっぱなしで、夜中に部屋の湿度を下げたら、朝には窓を開けて湿気を取り込みます

ドアも閉めないので、湿った風がヒューヒューと廊下を通って、階下の浴室の窓へ通り抜けます

居候君のお部屋は、浴室より湿度が高いんじゃないかしら

１階の畳も床もカーテンも、べたついて重くなります

「何度言っても雨を降り込ませてるけど、お部屋を湿気でカビさせたいの？それともキノコを生やしたいの？」と聞きました

「すいません。何も考えずに開けていました」と言います


謝っても許してもらえないことの方が、大人の社会では多いと思います

居候君には、不義理を働いたサイテーな父の、身勝手な考えが染み込んでいて、何をしても「すいません」と「申し訳ありません」で片付けようとします

居候君には何度も、「すいません」は、謝罪の言葉ではありませんと言ってあります

『未来の話をしましょう
改善点や心がけを言いなさい
自分を受け入れてくれている、現状に感謝しましょう
感謝の気持ちを、行動で現しましょう』

何度も繰返して言いますが、頭には残らないようです

居候君は右耳と左耳の間に『竹輪』を入れていると、思うことにしています

どんなにお説教しても、言われたことがポロポロとこぼれて、大半を忘れ去ります

連日のように「すいません攻撃」に晒されている私は、居候君が出ていく日を心待ちにするばかりです