行ってらっしゃい
毎朝7時前にお部屋を出て、私のお部屋の前を通りながら、「行ってきます」とボソッと呟く居候君でした
「行ってらっしゃい」と言えるように、起きるようにしていました
時々、7時半くらいにバタバタと、挨拶もなく階段を駆け下りていく日がありました
…寝過ごしたね
「行ってらっしゃい」は、慌ただしく走る音で消されて届きません
「独り暮らしと同じように生活してください」と、居候君との生活が始まった時に言いました
起きること
食べること
くつろぐこと
出ていきたくなくなると困るので、家族的な関わりは控えました
それぞれのお部屋で、それぞれの生活をしました
居候君は、ヒマさえあれば昼寝をして、夜は夜でまた爆睡できる子でした
どんなに「昼間は起きて、身体を動かしなさい」と言っても、だらだらと寝て過ごしました
「お掃除を手伝ってくれると、助かるんだけど~!」
呼んでも起きない子でした
彼が自分の主義を通すならと、彼の生活習慣について、私は何も言わないことにしました
そんな居候君の就職が決まって、毎朝6時起きになりました
都合のいい時だけ私を使おうとしても、私は動きません
「毎朝起こしてもらえると思ったら、甘えが出て自分で起きなくなります。自分で起きなさい」
やり続けないことは、突然できるようにはなりません
起こしたくても我慢して、「行ってらっしゃい」を言うだけにしていました
ちゃんと起きたかな?
今朝はもういないのだから、私は起きなくていいのに…
今日も、気になって目が覚めました