子どものように
お昼前に、年に1度の予防注射をして、4時間ほど経ったころから、飼い犬がふらつき始めました
注射をした足は、甲を下にして着かないようにしています
反対の後ろ足もよたよたして、ふわふわ歩いています
腰が下がって、麻酔が覚めかけた時に似た歩き方でした
触ろうとすると、「触らないで!」とでも言うように、鼻にシワを寄せて牙を剥いて噛みつきます
前にもめまいを起こして倒れたことがあるので、ドキドキしました
病院に連絡して状態を話しました
すぐにでも連れて行きたいのに、「注射後の痛みの反応だろうから、しばらく様子を見てください」と言われます
2時間ほど見守りましたが、変わりません
「早すぎます」って言われそうでしたが、意を決して病院に連絡しました
根負けした先生が、「連れてきて様子を見せてください」と言ってくれました
「ありがとうございます!」
大急ぎで支度をして、犬を抱こうとしました
「キャンキャン!」鳴きながら、手のひらに噛み付きました
「歩けるの?」
犬のリードを持ちました
「行くよ!」
「あれ?」
とことこと歩き始めましたが、尻尾は下がったままですが、ふらつきがなくなっています
「治った?」
病院に着いて先生の前で歩かせても、トコトコ歩きました
「さっきは、もっとふらついていて、今とは全然違うんですが…」
「大丈夫と思いますが、明日まで、もう少し様子を見てくださいね」
「お騒がせしました」
診察代を540円払って、ヘラヘラしている犬を連れて帰りました
「驚かさないでよ」
帰りながら、子ども達が小さかった頃のことを、懐かしく思いだしました
ブランコから落ちて起き上がった時に、座る板が前歯に直撃したこと
…どうして、唇じゃなくて前歯に?
後ろ向きに走った三輪車ごと、溝にはまって身動きが取れなくなったこと
…どうして、下がる時に「バックオーライ!」しなかったかな?
ソファーで跳び跳ねて斜めに飛び出して、落ちる時に開いているドアの角に、おでこをぶつけて切れたこと
…跳び跳ねたらいけないって、言ってる理由がわかった?
いつも笑いを堪えながら、病院に走りました
あれに比べたら、まだまだマシよね
私にとっては、病院は『大丈夫を確認しに行く所』です