月とセットで
秋の七草が見ごろを迎えています
枯れていくのが秋の印象ですが、目立ちにくい小さな花は、かわいくて艶やかな色をまとっています
春の七草と違って食用に向かないので、あまり取り上げられません
どこでも見かけられるのは、尾花
ススキの花です
見過ごしてしまいそうですが、あの束がふわりと開いている時が、花が咲いている時です
紫色の桔梗や、里山で見かける萩や葛の花の赤に比べると、ススキは地味な花ですが、お月見には欠かせない活け花です
押し花を習っているに、萩の花を使いたくて押したことがあります
桃色の色素を持った花は、押し潰されて空気に触れると、褪せた紫色になります
色が戻せる特殊な薬剤を使っても、本来の色とは違う品のない色になります
結局、使いませんでした
自然が作り出す生き生きとした美しい色合いは、写真でも微妙に違います
心に留めるのが、1番ですね
秋のお彼岸に欠かせない『おはぎ』
萩の花の咲く時期の、呼び名です
春?
牡丹が咲くから、『ぼた餅』ですって
同じ和菓子が季節で呼び名を変えるのは、風流を大切にする心遣いでしょう
葛の花は、古くからお薬として重用されていたようです
現在では、トクホにも認定されています
秋の七草ではありませんが、お買い物の途中で、蓋のない側溝からスクッと立っている蒲の穂を、今年も見つけました
日本神話では、皮を剥がれたウサギが大国主命に教えられて、この花粉を身体に付けて傷を治したとされる花です
ぶっきらぼうな印象の花ですが、実は優しさをまとっているようです
春と夏が元気な太陽とセットのイメージなら、秋と冬の景色には穏やかなイメージの月が欠かせません
天空では、だんだんと月が欠けています
来週は新月を迎えます
季節によって右だったり下だったり、同じ月齢でも欠けている所が違うのも趣があります
来月4日は、中秋の名月です