週末に、蕎麦好きのお友達に誘われて、新そばを食べに出雲に行きました
　
途中で回り道をして、着いたのは午後１時

『創業江戸末期』のお店は、それでも満席です


私は、割子そばを２枚と天麩羅そば
お友達は、割子そばを３枚と釜揚げそば

割子そばに付いているそば湯を、私はお出汁を入れずにそのまま飲みました

「いい香り！甘くておいしい！」

お友達が注文した割子そばと釜揚げそばにも、そば湯が付いています

もちろん、釜揚げそばはそば湯に浸かっています

「これだけのそば湯は、要らねぇな」
お友達が、おそばをすすりながら笑います

「ちょっと多すぎるね」

口の中に広がる香りを堪能しながら、天ぷらそばに取りかかった時です

「ここで天麩羅蕎麦を頼むのは、『蕎麦を知らない人』だと思われるよ」

お友達が、そば湯を飲みながら言います

「だって、天ぷらが食べたかったんだもん」

「はいはい、余計なことを申しました」

あごの焼きも頼んでもらって、半分ずつ食べました

甘口のお醤油に、とても合います

「あれだけの量の蕎麦が、よく入るね」
感心しながら言うお友達より、10分ほど遅れて完食しました


天ぷらそばが出てくるのが遅かったので、私の食べ終わりを待つお友達は、全部のそば湯を飲み干していました

「あれだけの量のそば湯が、よく入ったね」

「旨かったから、全部飲んじまった」
笑っています

お友達がお手洗いに立ったので、その間にお会計を済ませました

「うぅ～、満腹じゃ」
席に戻ったお友達が、お腹を擦りながら言います

「そば湯で？」

「違う！蕎麦で、じゃ！」


お店を出てすぐに、お願いして『観光センターいずも』に寄ってもらうようにお願いしました

「それ、出雲大社のすぐそばだよね？」

「そうよ」

「お参りする？」

「しないでいいよ」

ワイナリーを通りすぎて、出雲大社の大鳥居前を通りすぎて、観光センターに着きました

あれこれと試食する私に、お友達があきれ顔で近づいてきて言います
「よく入るね」

「うん！おいしいよ」

「俺は満腹で無理だ」

「そば湯で？」

「そば湯の話はするんじゃない！」

あれこれと試食しながら、４品を選んでお会計を済ませました


車を走らせながら、お友達が「また温泉に入って帰る？」と、聞いてきました

「入る！」
温泉津温泉のことだと思ったので、即答しました

前に行った時は、通行止めの箇所があってかなり回り道をしましたが、今度はすんなり着きました

「今度は薬師湯ね」

「いいわよ」

パパッと入って、30分後には屋上からの景色を見ていました

映画に出てきそうな、温泉宿の景観です

「もうちょっとしたらNHKが来るから、入ってる人に出てもらわないと…」

薬師湯の女性が自慢そうに、居合わせたお客様に話しています

「タイミングがよくて良かったね」と言いながら、車に乗りました

「どっちのお湯が良かった？」
と、お友達が聞いてきます

「前の、元湯」

「あの熱いお湯がいいね」

「今度は、元湯ね」


行きは彩り鮮やかな紅葉を眺めながら、高速道路を走りました

帰りは、９号線

目の前の小高い丘の上に突然、風力発電の大きな風車が10基以上も現れてました

ぐるんぐるんと回る大きな羽根は、無機質なのに力強い気配もあります

「島根は原発もあるけど、風力発電も充実してる」と感激しました

「充実って！」
お友達が笑います


とっぷりと日が暮れて、山口に着きました

「また行きましょう」

そう言ってくれたお友達の車を見送ってから、帰途につきました