最近は時間が取れなくて、ここを開くこともできませんでした
　
コメントをくださった方や『いいね！』をくださった方に、かなり遅れてスマイルをお返しすることになってしまって、申し訳なく思っています

ごめんなさい
もう少し、こまめに覗くようにします

先日、少し早めに夫のお誕生日会をしました

個室に案内されて、注文した物が運ばれて来るのを待っていた時です

孫が「最近、目が痒くて鼻がムズムズする」と、言い出しました

「じじちゃまが花粉症だから、うちも花粉症になったと思う」と、夫に向かって言います

「ほぉ、うつるんか？」

「そうだよ！うつっちゃったよ」
じじちゃまが大好きな孫が、嬉しそうに言います

焼き網の上にお肉を置きながら、孫が思い出したように言いました

「ねぇねぇ、じじちゃま！うちの肝臓、要らん？」

「はぁ？！」

「お酒を飲むのに、肝臓が弱ってるなら、うちのをあげようか？そしたら、もっと飲めるようになるよ！」

孫は本気なので、真剣です

「突然、何を言い出すんか…」
夫があきれています

「だから、じじちゃまが死んだ時にうちにも遺産をあげますって、遺言状に書いてほしいの」

「遺産目当てか！」

「そぅよ！」

「いくら欲しいんか？」

「あのねぇ…、５万円」

「わかった、わかった。肝臓を貰わんでも、遺言状に書いちゃる」

「お金を貰ったら、臓器売買で捕まるよ」
母親が横から、程よい焼き具合のお肉を取り皿に乗せながら言います

「やった！ありがと！あ！ちゃんと、日付けも書いてよ！」

必死です

「はいはい」
夫が笑ながら返事をします

「判子も押すんよ！」

「はいはい」

「書いたら、間違えてないか確かめるから見せてよ」

「はいはい！ほんとに、しつこいのぉ」

高校生になった孫は、ずいぶん知恵が回るようになりました

「はいはい」が、真面目な返事ではないことに気付いています

「少なくとも５万円は欲しいんよ」

「はい、はい！」

「それなら、今、お小遣いで貰えばいいのに」と私が言いましたが、孫が「それは違うんよ」と言います

夫の遺産を貰えるのは配偶者と子どもだと母親から聞いて、孫の自分に貰えないことにこだわっているようです

「あぁ、遺産相続で欲しいのね」

「そうそう！」

「こいつは、わしが死ぬのを待っちょるんか」
夫が笑ながら、お肉を焼き網に置きます


希望の金額が貰える約束を取り付けて、孫は嬉しかったようです

取り皿に重なった少し冷えた焼き肉を、満足そうに頬張っていました