先日、夫のアパートに行った時のことです
　
お掃除を心掛けていることを見せたかったのか、夫が蓋と生ゴミ受けに除菌スプレーを掛けて置いていました

生ゴミ受けの下には、排水溝にゴミが流れないように筒状のフタがありますが、そこは手付かずです

やっと摘まんで回して取り外したヌルヌルした中蓋の外も内も排水パイプも、汚れが付いて真っ黒です

「見て～！」

テレビを見ている夫を呼びます

「ん？うわっ！汚いなぁ！」

「あなたのアブラです」

「食べ物の、じゃろ？」
見なかったことにして、テレビの前に戻ります

排水溝の水を全部取り除いて、スポンジを突っ込んでゴシゴシと排水パイプまでブラシで洗います

汚れを水で流したら、縁を手で擦ってみます

キュッ、キュッ！

「この音！聞こえます？！」

「おぉ！キュッキュッ鳴りよる」

「これが流しのお掃除ですから、洗剤を付けて放置せずに手で洗ってください」

「汚いから、やだ！」

「それなら私が洗いますから、テレビCMを見て、手が荒れる洗剤を掛けるのはやめてください」

「はい…。ありがとう」


次は、お手洗いです

透明なジェル状の何かが、便器の中にくっついています

「便器の中のヌルヌルは、何ですか？」と、中から叫びます

「くっつけておいたら、流すだけで黒ずみが付かないらしいんだよ」

これも、テレビCMに乗っかったな…

便座クリーナーを付けたトイレットペーパーで、便器の縁の折り返しの中側を、ゴシゴシと拭いていきます

ジェルが邪魔で、便器の中は洗えません

そこだけ避けて拭いていると、夫が見にきました

「黒ずみはこのフチから出る水垢みたいな物だから、ここをきれいにしてください」

「手で？」

「そうですよ！クリーナーを付けたトイレットペーパーの方が、水が散らなくてきれいになるんです。ウォシュレットのノズルも、クリーナーを付けたペーパーで磨きますよ」

「ふぅん…」

「代わりましょうか？」

「汚いから、やだ！」

「それなら、変な物をくっつけるのはやめてくださいね」

「はぁい！」


簡単に終わる洗面台は、メラミンスポンジでゴシゴシ磨きます

鏡もピカピカになりました

お手洗いを使いにきた夫が、私の後ろをすり抜けながら鏡を見ます

「おぉ、見違えるなぁ！」

「イケメンが映ってるわよ」

「あ～りがと～う！」


疲れる…