お掃除を済ませて、お昼ご飯は何にしようかと考えていた時です
　
夫に、食べたい物を聞いてみました

「前に、ラーメンが食べたくて●風堂に行ったけど、そこのランチがあんまり美味しくなかったから、次の休みは別のラーメン屋に行ったんだよ」

夫の答えは、たいがい論点がズレています

でも、ラーメンの話題が出たってことは、ラーメン屋さんに行きたいということです

「ラーメンなら、細麺の塩ラーメンがいい」と、言ってみました

「おぉ、いいね～」
やっぱり、乗ってきました

「近くにあるか、探してみましょうか」

検索して見つけた近くのお店を、何軒か提案しました

ところが、「交差点の向こうの、大阪王将が近くていいんじゃない？餃子も炒飯もあるよ」と、言い出しました

「え？」

大阪王将で食べたいの？

私は塩ラーメンが食べたいけど、そこに行きたいって言われたら行くしかありません

「塩ラーメン、あるかな」

「行ったら分かる」

「そぅね」

夫が運転すると言います

嫌な予感しかしない…


お店に入ってメニューを見ましたが、やっぱり塩ラーメンはありません

「何にする？俺はラーメン定食ね」

夫の『優しさ装いDV』の作戦開始です

「塩ラーメン、ない」

「炒飯は半分こ、しようね」

「やっぱ、塩ラーメン、ない！」

はぁぁ

食欲の失せた私は、目に付いた『あん掛けラーメンセット』を注文しました

夫が『定食』と言うので私は『セット』にしたのですが、連れ合いの話をよく聞くべきでした


（半年ぶりのラーメンなのに、どうしてこれを選んだかな…）と、お箸を付ける前にゲンナリします

濃い醤油色だし…
思いっきり太麺だし…
海鮮が見えないし…

お菓子は「半分こ」と言いながら全部食べる連れ合いが、炒飯はきれいに半分残して、お皿を私のトレーに乗せてきました

そうだった！
「炒飯は半分こ」って言われてた…

「この炒飯のお皿が、幻覚ならいいのに」と思いながら、全部を飲み込んで完食しました

胃が張って痛くなりました


「まぁまぁ、美味しかったね」
帰宅してマッサージチェアに座りながら、満足そうに夫が言います

「私は、細麺の塩ラーメンが食べたい」

返事が聞こえません

もう寝た？！
それとも、狸寝入り？

「おいっ！」と、言いたいところを、グッと堪えます


探したお店には、一人で行くことにしました