お店を閉めて、もうすぐ１か月になります
　
持って帰った箱を片付けながら、大掃除をしています
　
まず最初に、ガスレンジと換気扇を磨きました


次に流し台の周りの掃除をして、普段は使わない場所に調理器具を入れようとして、扉を開けて梅酒のビンを発見しました

数えてみたら、全部で５リットルほどありました

ビンには、『H13 梅酒』の張り紙があります

やらかした！

仕舞い込むと、存在を忘れます

ビンの中の梅酒は、濃いチョコレート色です


夕食の時に、氷を入れたグラスに注いで飲んでみました

ん～？
ロックより、炭酸で割った方がいいかも？

サイダーを足してみましたが、かなり濃度が濃いようです

注いだだけでは、混ざってくれません

マドラーでかき混ぜて、クイッと飲んでみました

お～！
イケてる！

サイダーの甘味が邪魔なので、翌日、炭酸水を買いました

それから毎晩、濃い梅酒の炭酸割りを飲んでいます


先日、単身赴任先から夫が帰宅したので、梅酒のビンを見せました

「17年前？」
気持ち悪そうに言います

「そうなりますね」

「腐ってない？」
眉をしかめてるのは、品質を疑ってるからです

「ちょっと怪しいから、あなたは飲まない方がいいと思いますよ」

「いや！飲む！飲みたいです！」

私が勧めないのは変だと疑われたようです


「これ、美味しいね」

恐る恐る口に含んだのに、飲んでみたらハマったらしく、何杯も自分でお代わりを作っています

「気に入りました？」

「うん！今年のも美味しいけど、こっちもいいね」

缶ビールを１本飲んだら、普段は焼酎を飲む人が、翌日も17年物の梅酒を炭酸で割っていました


17年前

何があったかは、すぐに思い出せます

それからが、あっという間だった気がします

この年のビンだけ、滅多に開けない場所に置くなんて、17年前の私は何て慌ただしい日々を生きていたんだろう

グラスの氷を揺らしながら、チョコレート色のビンを前に、17年前に思いを馳せています