睾丸の納まり具合い
娘に頼まれて、小型犬2匹の腹巻きを編みました
まず、腹巻き必須の雌犬用から作りました
脇の下から編み始めて足の付け根まで、20cmほどクルクルと編むだけなので簡単に編み上がりました
「オレのがない~」と言わんばかりに、雄犬が嫉妬で雌を追いかけ回します
「すぐ作るから、待っててね」
ところが、雄犬用は厄介でした
おしっこをしても濡れないように、ペニスの手前から穴を作らなければいけません
ペニスの位置は、うちの犬で確かめます
体をヨシヨシしながらのサイズ測定で、仕上りの大きさの半分がペニスの先端になることを確認できました
ペニスの付け根の所までは編めたのですが、問題はここからです
うちの犬は去勢しているので、睾丸がありません
着せる犬には睾丸があります
悩みながら想像で編み上げた時に、夫が単身赴任先から帰宅しました
「睾丸の後ろの納まりがわからないのよね」
腹巻きを見せながら、夫に聞きます
「わしの、見る?」
無視して続けました
「いつもお腹を撫でてるけど、ペニスと睾丸はじっくり見てないのよねぇ」
「わしが履いてみるから、写メを撮ってそれでいいか聞けば?」
「犬用だよ!」
「あ!チンチンはモザイクしてね!」と、夫はノリノリです
「モザイクじゃ、睾丸の後ろの納まりは見えないよね?」
「モザイクなしは恥ずかしいのぉ」
腹巻きの穴から顔を出す夫のペニスを想像して、二人で大笑い
バカ夫婦だ…
腹巻きの毛糸を切らずに、犬に持っていきました
「おチンチンとタマタマの納まりがわからないから、着てみて~」
お留守番をしていたお婿さんが、申し訳なさそうに言いました
「胴回りが緩くいですね」
「編み直すね。おチンチンの納まりは、これでいいね」
帰宅後に、全部ほどきました
「サザエさん家のマスオさんなら、絶対に手伝ってくれるわよ!」
ぼんやりテレビを見ている夫に言いました
「何を?」
毛糸玉を持たせて、ほどいた毛糸を巻き取るのを手伝わせました
「これ全部、巻くの?」
「そう。胴回りを4cm縮めるから、一からやり直し」
毛糸の玉を緩く回していた夫は、自己催眠にかかって目を閉じます
「起きて!」
「マスオさんじゃないから、もう終わり!」
毛糸玉をテーブルに転がした夫が、マッサージチェアに寝に行きました
アパートに戻る夫を見送って、パパパッと穴開き腹巻きを編み直しました