私は、いろいろな物に名前を付けます
　
車は『うちの部長』です
　
部長は、製造元のホストコンピューターが、全ての走行を記録しています

エンジンを停止する都度、部長が５段階で運転を評価します
アクセル・ブレーキ・アイドリングの運転技能評価で、採点の厳しい部長からオール５を貰ったことがありません


部長には、４人の秘書がいます

まず、カーナビさん

彼女は、とにかく気まぐれです
目的地までの行程は、行きと帰りに違う道案内をしてくれます
くねくねと運転して到着しても、帰りはさっくりと直線道路を帰らせてくれて、遊び疲れに配慮してくれます


次に、レーダーさん

彼（音声設定で、彼女にもなれます）は、数日前に旧型さんと交代しました

旧型さんと違って、全てをリモコンで操作します
オールモードにしていても、一般道と高速道路を見分けるので、不要な情報は伝えません

警察無線受信報告は当然ですが、様々な道路上の設置機器の案内もしてくれます

毎正時に時刻はもちろんですが、連続走行距離が100キロを超えると、それも報告もしてくれます

夕方にはライトを点灯するように言いますが、部長が照度を感知してライトを管理しているので、このメッセージは無視しています


そして、ETCさん

ピー音で聞くように促し、カードの有無を伝えてきます
カードの有効期限は伝えないので、話が早く終わります
無駄なお喋りはしません


最後に、ドラレコさん

よく見て記録するのがお仕事ですが、エンジン始動の時に「ピッ」と作動したことを知らせるだけの、無口なタイプと思っていました

ところが、microSDが入っていないと「ピッ！ピッ！ピッ！」しばらく鳴りっぱなしです
他の２人と違って日本語を喋れないので、さっさと入れなさいと画面をで催促します

職務に忠実で口やかましいことが、追突事故の日にわかりました


ガソリンにしようかモーターを使おうか考えて、４人の秘書を使いながら、運転をアシストしてくれる部長は、私のお気に入りの空間を提供してくれる、最高のパートナーです